「緑立つ道」「山の端・川の辺の道」見学会&セミナー
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景観計画の課題

 

宮前

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試験植栽地
 緑地については、 今日見ていただいた試験植栽地しか施工されていませんのでイメージが分かりにくいと思いますが、 榊原先生のご説明のように、 山の緑を道路の緑とをつないでいこうというコンセプトは当時としては画期的な発想でした。 道路の外部景観を田園越しに見た場合、 柱と桁と緑のバランスから、 美しいデザインとはどういうものかと考えました。

 当初は道路の緑が連続して緑の帯を形成させていくデザインコンセプトだったのですが、 田園地帯におけるデザインとして妥当であるのかを今後検証する必要があるだろうと考えています。 さらにこの高速道路がニュータウンエリアに入り、 大阪府下の都市部に入ったときにも同じようなデザインコンセプトで緑を考えていいのかという問題があります。 それは今後の課題だと思っています。


管理について

 さらに言うと、 管理の問題があります。 もちろん緑を育てていくためにはメンテナンスは必要なのですが、 道路構造物のメンテナンスに比べると緑に必要なメンテナンス経費は微々たるものです。 ところが、 その費用さえ何とか削減したいとの事業者の意向があります。 しかし、 最低限のメンテナンスは事業者が担当し、 その上で地域住民も参加しながら、 自分たちの環境をよくするために、 行政と我々専門家と地域の住民が一緒にメンテナンスを考えようという方向にしたいと思っています。


デザインについて

 緑地のデザインについては、 沿道の土地利用に合わせたデザインであるべきでしょう。 今日見学した田園地帯では竹林に合わせたデザインも必要ですし、 ニュータウンに入ると堀割になるので、 民有地と一緒になった緑のデザインも考えて進みつつあります。

 コスト削減の中でどこまでできるのか、 また緑だけでなくて歩道の素材や色彩についても、 どこまで質の高い空間を実現できるのかについては不安を感じており、 今後も皆様方の助言や協力をいただければと思っているところです。

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