相合橋の駐輪問題が大きな課題となっています。 現在、 道頓堀の商店会が、 強硬に駐輪禁止を行なっているため、 駐輪は相合橋から宗右衛門町の方へと流れてきています。 地元の方々と一緒にどうすれば良いかを考えているところですが、 そのあたりを相合橋のプランニングに関わっている中村さんに伺いたいと思います。
中村:
相合橋については、 やはり駐輪問題が大きいと思います。
太左衛門橋の架け替えについても大阪市の方々と話をしていますが、 架け替え後には太左衛門橋の幅員は倍に広げられ広場的な橋になる予定です。 しかし、 広場的にすると駐輪されてしまうため、 柵が4列も設置されるそうです。 そうなると車椅子の方が水辺に出られなくなってしまい、 大阪市の人も「バリアフリーと言いながら車椅子が通れない橋をつくるのは残念だが、 そうしなかったら自転車が川沿いに並んでしまい、 車椅子どころか歩行者も通れなくなってしまうため仕方がない」と言っています。
このように、 いくら頑張ってデザインしても使われ方が悪いと良い橋にはならないし、 良いデザイン自体が成り立たないと思います。 デザインをする以前に何かやることがあるのではないでしょうか。 相合橋に関しても、 デザインを考える以前に駐輪を排除する方法を考えなければならないと思います。
以前京都で駐輪の実態を調査しました。 その結果、 まちなかに停めてある自転車の約6割がお店の従業員の自転車でした。 大阪の場合がどうかは分かりませんが、 そのようなことも考えて欲しいと思います。
風俗店をどうにかするということは非常に難しい問題ですが、 それに比べ駐輪問題は扱いやすいテーマだと思います。 このような重大ではあるけれども取り掛かりやすいテーマから始めるのが良いかと思います。
例えば公共広告機構のようなユーモアに富んだアジのあるポスターをつくるとか、 毎月どのようなポスターができるか楽しみにさせるような月替わりポスターをつくるというような方法でアピールしていくことも良いと思います。 また、 橋全体を使って訴えていく方法も良いと思います。 多分色々なアイデアが出てくる可能性があると思いますので、 また皆さんと相談できる機会があればと思います。
大阪環状線の中の自転車の総台数は多分知れているのだと思います。 船場には、 大量の自転車が置かれていますが、 その多くは動かされていません。 大阪市で自転車を撤去する費用があるのであれば、 不法駐輪している自転車を赤色や黄色のペンキで塗って、 無料で貸し出し、 所定の場所に停めさせ、 それ以外の自転車は確実に撤去するということを常々提案しています。 そうすれば、 自転車の総量が減るのではないかと思うのですが、 なかなか聞いてもらえません。
広島のある地区でそのような実験をされて、 確実に台数が減っています。 地元の人から大阪市にこのような提案をしてもらえば、 効果があるのではないかと思います。
また相合橋はかなり暗いために自転車を置きやすいということがあると思います。 地元で屋台を出すなどすれば減るのではないかと思います。 しかし、 かなりの総量がありますので、 総量を減らすためには先ほどのような提案をされるのが良いと思います。
駐輪問題
相合橋の駐輪問題
横山:
違法駐輪への秘策
森重:
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