海外建築家の日本での仕事
左三角
前に 上三角目次へ 三角印次へ

 

中之島の変化

 

西部地区の土地利用方針
 
画像k017
西部地区の土地利用方針
 
 四つ橋筋から西側の3丁目〜6丁目を中之島西部地区と呼びます。

 マスタープランというものではないのですが、 この西部地区の土地利用の方針というものがあり、 そこでここ中之島4丁目は「文化センターゾーン」と位置づけられています。

 またロイヤルホテルや国際会議場がある所は「国際センターゾーン」、 西端には「都市公園ゾーン」、 それ以外の所はそれらに関連する業務系のゾーンとして位置づけがされています。

 

画像k018 画像k010b
中之島西部地区の開発動向《凡例 赤:完成、ピンク:工事中 緑:計画》 ロイヤルホテルと国際会議場
 
 中之島西部地区の開発動向を見ますと、 最近出来た建物としては国際会議場やシーザー・ペリ氏が携わられた中之島三井ビル、 そして阪大中之島センターなどがあります。 また現在工事中となっているのは関電とダイビルの共同ビルです。

 計画段階のものとしては、 堂島川の対岸の阪大病院の跡地に朝日放送が立地する他、 オリックス他による超高層マンションを中心とした計画がつい最近発表されました。

 その他は、 近代美術館や舞台芸術総合センターというオペラの可能な大きなホールが計画されているのですが、 なかなか進んでいないのが現状です。

京阪中之島新線
 鉄道の計画もあります。 京阪電車の中之島新線と、 新大阪と湊町を結ぶなにわ筋線が計画されています。

 中之島新線は天満橋から分岐し、 中之島の中を通って国際会議場の前まで鉄道がひかれる予定で、 4年後の2008年度の完成をめざして今まさに工事が行われています。

阪大中之島センター・キャンパスイノベーションセンター
 今私たちがいる建物です。 この建物は大阪大学の都心サテライト施設に、 文部省の産学の連携支援や社会人教育の拠点となるキャンパスイノベーションセンターを合築したものです。

国立国際美術館
 これについては高原さんの説明にお任せします。

関電・ダイビル共同ビル計画
 これは関電とダイビルの共同ビルです。 国際美術館の前に新関電ビルがそびえ立っているのを見られたと思いますが、 その横でダイビル2棟の計画が進んでおります。

 新関電ビルは今年の12月完成予定です。 ここは、 航空制限ぎりぎりの195mの建物となり、 関電の本社と関連する事業所が入るということです。

 その関電ビルが建ちましたら、 今の関電本社ビルを壊して、 そこに中之島ダイビル・イースト(仮)がまず建ちます。 これが建つと、 元のダイビルをつぶして、 その跡地にもう一つ中之島ダイビル・ウエスト(仮)が建ちます。 このように順々に取り替えながら、 それぞれ2008年、 2012年完成予定ということで工事が進んでいくことになっています。

中之島三井ビルディング
 それから2年近く前に完成した中之島三井ビルディングですが、 ここでは再開発地区計画という制度を使っていまして、 現在はもう1つのビルの建設が残っています。

(仮)住友生命中之島ビル
 少し市役所側に寄った所では、 住友生命中之島ビルという大きなビルを今工事しています。 来年夏完成予定です。

グランスイート中之島タワー
 国立国際美術館のすぐ隣に140戸ほどのマンションが来年春完成予定で工事中です。 このような超高層マンションも中之島の中に建つようになってきています。

近代美術館
 阪大医学部の跡地には近代美術館の建設計画がありますが、 新聞などでもご存じの通り、 なかなか計画が進んでおらず、 当面は駐車場として利用される予定です。 計画地には昔の広島藩蔵屋敷の舟入遺構があり、 その活用が期待されます。

中之島4丁目北地区市街地再開発(舞台芸術総合センター)
 そのすぐ隣りでは舞台芸術総合センターという大阪市の施設の計画があるのですが、 これも多分に漏れずなかなか進みません。

 ここでは市街地再開発事業という手法が使われており、 10年前に準備組合が設立されたままになっていますが、 2008年には近くに京阪電車の新しい駅が出来ますし、 阪大病院跡地の開発も進むということで、 計画の進展が期待されています。

朝日放送新社屋(阪大病院跡地A街区)
 その向かい側にある阪大病院跡地での朝日放送の新社屋の計画は、 まだ着工はしていませんが、 2008年のオープンをめざしています。

阪大病院跡地B街区
 今週火曜日に新聞に出た阪大病院跡地B街区の計画ですが、 52階建ての超高層住宅と多目的ホール、 それから川辺に高級賃貸住宅、 その他に低層に商業施設をつくる計画で、 これもほぼ朝日放送新社屋と同時期の2008年に完成する予定になっています。

 計画地は都市公団が所有しており、 土地売却と定期借地を組合わせた事業提案募集によって民間事業者が決定されました。

堂島川右岸スーパー堤防
 阪大病院跡地の前ではスーパー堤防の整備が行われ、 川と分断されないような環境が創られています。

歩行者ネットワーク構想
 
画像k033
歩行者ネットワーク構想
 
 川沿いの遊歩道だけでなく、 島の中央部にも歩行者道を設けようという計画があり、 国際会議場の所など部分的に整備が進んでいます。

中之島まちみらい協議会
 
画像k034
中之島まちみらい協議会
 
 最後ですが、 現在、 中之島には「中之島まちみらい協議会」という組織がつくられています。

 ここ中之島では土地所有者のほとんどが大企業で、 地主企業を中心にまちづくりを考えていこうという動きがあり、 「中之島西部開発推進協議会」(13社)という組織が1987年に設けられ、 十数年来活動が続けられてきました。 また、 中之島の2、 3丁目でも2000年に「中之島2、 3丁目街づくり連絡会」(13社)が設立されたのですが、 最近になって中之島新線の開通などもあり、 やはりこの西部地域一体で考えていこうという話になって、 この2つの組織が合体し、 大企業24社の大きな協議会がつくられました。

 4丁目だけは大阪市が中心となった計画のため、 分断したような形になっていますが、 それも含めて一体的に中之島を整備していこうという話が行われています。

左三角前に 上三角目次へ 三角印次へ


このページへのご意見はJUDI

(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai

JUDIホームページへ
学芸出版社ホームページへ