7。 公共空間と私有・専有空間について考える
|
また境界が決まっている中で、 私たちが出来る都市への最大の主張は外装でしょう。 その意味でも外装は都市の表情をつくる上で重要な要請だと考えます。 アースカラーを使い、 住戸自身に変化をつけること(アドレスと呼んでいます)、 壁面の圧迫感をなくすことなどをこのプロジェクトではを提案しています。
|
|
もうひとつ大阪事務所で進めているプロジェクトに、 高松の合同庁舎があります。 高松駅前にあり、 高松がJR四国の発着駅になっているせいか駅前がちょっとヨーロッパ的でいい雰囲気です。 駅前には四国をあげた事業コンペによるサンポート高松というビルが建っています(2004.3オープン)。 その超高層の横に高松の合同庁舎が建つことになりました。 合同庁舎ですからいろんな官庁が入り、 セキュリティも要求され、 なかなか条件が厳しいプロジェクトです。 各官署の入居する高層性と歩行者専用道路という地区の広場に面した低層性で構成されています。
|
駅からすぐ見えるところですので、 景観上の工夫として日本的な美をイメージさせるよう、 いぶしタイルを使ったり、 日差しをやわらげるためのルーバーを日本的な庇のイメージでデザインしました。 この近くに高松城の跡地があり、 奇麗な石垣の残る庭園があります。 それらと瀬戸内海の海をモチーフとして高松らしさが反映されるよう外装デザインをしました。
低層部のパブリックスペースの演出についても、 地域の民間有識者とパブリック懇談会という場で何度も議論しながら作り上げました。 アートを置いてみたり、 ギャラリーや物産展ができるスペースがあったりなど様々ですが、 2年後ぐらいに完成する予定です。