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さて、このような自然林や農地以外に、市街地部分の建築景観がどうなっているのかを、公共公益施設から順にご紹介しましょう。 まず犬養孝さんゆかりの万葉記念館です。これは民家を上手く改修したもので、さりげなく集落の中に溶け込んでいます。
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一方ある福祉施設ですが、土地を造成してかなり擁壁の目立つ建築景観となっています。
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住宅の景観を見てみますと、それほど古いものではありませんけれども集落の中に民家が残っています。
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ところが現在集落内の建て替えが進んでいます。前方に駐車場があってセットバックして現代風の住宅が増えています。 また、新築が増える中で塀を巡らせた新しい家の前が耕作放棄地であったり、市街化区域内のビルが空き屋状態になっていたりそれから一部には法以前に開発されたミニ開発的な住宅も残っています。
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観光関連施設については、民間駐車場がどんどん出来ています。 また、自動販売機が目立っていたり、サインについても、場所によってまちまちです。
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観光による地域活性化を図るため、こうした観光関連施設立地が増加しています。しかし建築物あるいは工作物の景観形成についてのコントロール手法がないまま、立地してきているというのが現状です。
市街地景観の課題は本当に色々あるわけですが素材を選択する段階での配慮のなさとか、セットバックによって集落景観が分断されてしまうこと、意匠の唐突性、それから既存不適格の物件が残っていてそれらへの対応がなかなかできないという状況があります。