〈菅博嗣氏の発表より〉
つかう人たちが暮らしをイメージして、
つくり、そだてる
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横浜市の「まち普請事業」で、第一次、第二次審査を通った事業のロケーションです。国有地だそうですが、バス停前の道路のヘタ地のような場所です。土砂がむき出しで土も崩れてくるし、何とかしたい、花でも植えようと横浜市の「まち普請事業」に応募したら第一次審査に通りました。 第一次審査に通ると、20万円の支度金が出ます。その20万円でコンサルタントを雇って、もう少し提案を整えて第二次審査に出せということになります。そんなわけで、菅さんは20万円で数ヶ月雇われることになりました。作られたプランが第二次審査を通ると、設計、監理、施工費として500万円が支給されるのです。決して十分な金額ではないですが、公共事業の発想やスタイルを大きく転換するモデルになると思います。
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その頃の現状写真です。コンクリート壁は以前からありました。
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地形の状況をつかむために、粘土で模型を作りました。
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これが住民の方々に描いてもらった「未来絵日記」で、ここで何をしたいかを具体的に描いてもらいました。
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みんなの要望をまとめて作り上げたプランです。
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予算も少ないので、住民みんなで作り上げる作業になりました。
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中学生も参加しました。中学校の美術部に声をかけて、富士見テラスの背景画を作ってもらいました。
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小学生も参加しました。納豆のパックにセメントの粉をつめて、タイルを作りました。
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(C)菅 博嗣 |
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施工も住民主体です。この日は市長さんも駆けつけて、一緒に記念写真を撮りました。
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(C)菅 博嗣 |
以上の報告のように、それぞれの発表では「つくる」「つかう」「そだつ」のプロセスの中に巧みに「あそぶ」を組み込んでいることが分かります。発表者それぞれで「つくる」「つかう」「そだつ」のどこに比重を置いているかの違いはありますが、4つのキーワードを一巡して見られるようなお話だったと思います。
私の報告は以上です。
後記。以上の報告は、フォーラムでの講師の皆さんのお話を元に、「共振し生き続けるデザイン」というテーマを、つくる・つかう・そだつ・あそぶというキーワードで展開していったものです。
このようなまとめ方は、講師の皆さんのお考えに必ずしも一致しているわけではありませんが、皆さんのお話から大いに刺激を受けて、僭越ながら、私なりの感想として取りまとめました。(中村)