要は、街をまるごとコンバージョンする気持ちでやっていきたいと思っています。今日、いらっしゃっている皆さんは、建設関係に勤めていらっしゃる方も多く、将来企業の中で主要な活動を占める方々もたくさんいらっしゃるでしょうから、そういう人たちが、10億の新築の仕事と1億のリノベーションやコンバージョンならば、コンバージョンの方が儲かるような仕組みを社会でうまくつくってもらえるように、そういうことを本当にやってほしいなと思うんです。
そういうことがかっこいい、そういうことをやっている方が会社の中でも出世しているというふうにならないといけない、ならないと変わらないと思っています。
今マンションなどは35年ローンで買うのは当たり前になっています。でも今から40年くらい前、住宅ローンが民間から出る前、公団が割賦販売というのをやっていて(ローンと同じ仕組みですが)、その時に割賦販売(ローン)で家を買うなんて、全然認められなくて、なかなか普及しなかった。でも賢い人たちは「これでいい」とばかりに買っていったら、一般の人たちが安心して増えてきて、今やそれが当たり前になってきた。走り出すと極端なところまで行ってしまうものですが、コンバージョンも極端な事例が出てくるぐらいになってほしい。建替えないで、新築よりも金をかけるような転用がたくさん出てくるようになってほしいし、そういう街のほうが住んでいて面白いし、魅力的だと思っています。
街をまるごとコンバージョン
これは冒頭に出したのと同じスライドです。コンバージョンは絶対に隙間産業ではないということ。時代というのは、ある時に常識が、ころっと変わる時があるなと思っているんです。
このページへのご意見はJUDIへ
(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai
学芸出版社ホームページへ