終了後の感想2京都造形芸術大学 井口 勝文 |
永年親しんできた筈の道頓堀が何時の間にか大きく変貌しており、これからはもっともっと変わりそうで複雑な思いでした。
まずとてつもなく賑やかで、エネルギッシュで、沸騰している。
思いっきり奇を狙って、巨大なおもちゃ箱になっている。
前からそんな町ではあったけど、それが100倍も増幅してしまって、いまや以前の街と同じとは言えない。
うどんの「今井」も、おでんの「たこ梅」もかすんでしまっています。
リバーウオークもこんな筈ではなかったのに、潤いのある水の都というよりも、今や流水プールで大騒ぎという感じ。
そのうち道頓堀通り、リバーウオーク、宗右衛門町通りが一体になって、もっとすごいことになるのでしょう。
一般参加の若松さんがそんな街にある種の不快感を表明されましたが、正直同感です。
でもここまで来てしまったらもうどうしようもない。
受け入れて一緒に面白がるしかないだろう、と言うと野杁さんは怒るでしょうね。
道頓堀は日本のアニメ文化を代表する、沸騰アニメ都市に成長してしまいました。
イタリアの友人が来ると必ず千日前と道頓堀(だけ!)を案内しています。
口をあんぐり開けて大喜びします。
これからはもっと大口を開けることになるでしょう。
日経新聞によれば、海外観光客のリピーターに人気があるのは1に新宿歌舞伎町、2番が大阪ミナミとありました。
京都は霞んでました。
良く分かる気がします。
鳴海先生が言われる、「そこで生活している人が絵になる街」がどうして僕たちにはつくれないのでしょうか。
こんな沸騰状態が僕たちの生活風景だと思うと、やりきれない思いが残るのはどうしたらいいのでしょうか。
このページへのご意見はJUDIへ
(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai
学芸出版社ホームページへ