景観まちづくりの今
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都市景観形成重点地区による景観への取組み

 

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都市景観形成重点地区・位置図 都市景観形成重点地区整備基準
 
 平成14年に都市景観形成重点地区を約150ヘクタール指定致しました。

 この地区内の整備基準としては、右図のような建て方を示しました。ポイントは主に高さと屋根の形態、色彩です。定量化しているのは商業、工業系では15m以下、住居系では12m以下の高さと、屋根を二分の一勾配にするということだけで、色彩に関しては屋根はいぶし銀系の色、壁面は茶系色が基準とされていて、そんなに厳密に定められている物ではありません。

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重点地区内におけるマンション計画の事例 資料提供:滋賀県立大学、奥貫隆氏
 
 地区指定をしてすぐ、平成16年に地元企業の土地が売却されて、その跡地にマンション計画が起こり、重点地区内の景観コントロールをすることになりました。基準に合わせてもらうよう事業者に説明し、基準に合う形で計画を進めてもらった経過があります。

 マンションが計画されていた場所は中堀のほとりで、このあたりでも一番眺めが良い場所です。そこに高い建物が建つと、それだけでこのあたりの景観が壊れてしまうという場所ですから、高さを12mに抑え勾配屋根を付けた計画にしてもらいました。重点地区が指定されてなかったら、7〜8階建てのマンションが立ち上がっていたことでしょう。

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資料提供:滋賀県立大学、奥貫隆氏
 
 別の場所の事例を例にとると、左の図のように視点の突き当たりに高い建物が出来ると圧迫感が生じてしまいますので、このような指定はして良かったのではないかと思っています。

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重点地区内での事例
 
 これは、重点地区内での建築の事例です。基準に合わせた住宅がけっこう多くなりました。また、ホテル、商業施設などの事例も出てきています。右の写真の四番町スクエアは区画整理事業の際、地元組合が組合施行で実施したまちづくり例です。

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