藤本:
今回の報告は、みなさまに初めて紹介させていただくことになります。
コンピュータを使ったシミュレーションは今までもあり、私もお手伝いしたことがあります。私は景観が専門ですから、どうしても色や形のことを聞かれることが多くあり、特に色彩について、各自治体の基準をどうするか、新しい建築がどういう色彩であれば周辺の景観と調和できるかなどをアドバイスすることが多くありました。
その中で今までは私自身の感覚やプロとして蓄積してきたものから判断していったところがありますが、それは私の好みから判断したのではなく、この分野にも客観的に見て「正解」と言われるものがあるのだと考えています。好き嫌いで判断するのではなく、回りと調和した色彩や建て方の判断手法があるのだと思っています。
その部分については、今までは色見本を抱えて見せていたのですが、専門家ではない人にも一目で分かるやり方はないかとずっと考えてきました。そんなときにある展示会で出会ったのが、今日お越しいただいているビバコンピュータさんです。
この色彩のソフトは、もともとは工業製品のカラーリングなどで使われるために開発されたものです。しかし私は見たときに、これは景観の分野でも使えると思いました。そこで、このソフトを姉小路さんの景観に当てはめてみたらどうなるかを実験させていただきました。今回はその初めてのご紹介です。では、早速ビバコンピュータの芥川さんから紹介させて頂きます。
色彩の調和を客観的に見る方法
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