地域に学ぶ景観まちづくりの作法
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整備イメージ分析2(中西茶道具)

 

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整備イメージ分析(中西茶道具)(A) (B)
 
 市古さんの事例は改修が終わってからこのソフトでその変化を見たものですが、今度は今姉小路で改修中の中西茶道具さんを例に取り上げてみました。整備後のイメージがどうなるかをこのソフトを使ってチャレンジしています。

 こちらのお宅はお隣がブルー系の色でちょっと調和が難しいのですが、整備後のイメージでは明るめの壁の色が似合うんじゃないかと色見本を提示させていただきました。実際に壁を塗られる方とお話ししても「私もこんな色を思っていました」と言っていただきました。それが図Aにあげた整備後のイメージ図です。これをもとに色彩分析をしていきました。

 ここは割合と周辺に明るい色調のお家が多いエリアなので、あまり暗めの色調で仕上げると両隣りからスポンと落ち込むような感覚でギャップが大きくなりそうなんですね。ですから、ここも明るめの色調を持ってくることで隣の建物との調和を図りました。

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整備イメージ分析(中西茶道具)(C) (D)
 
 ピクセル分布で見ると現状は決して悪くないのですが、隣の建物に色味があるので、お隣との調和を図らなければならないというテーマがあります。

 図(D)で飛んでいる色は建具の色です。こうしてみると建具はちょっと合わないのではないかと思っていますが、実際に現場で建具の色を決めるときに相談していきたいと思います。まだこの色は決定ではありません。もっと他の色によりそって行く方が全体としての調和を図れるのではないかと思います。

 今までは壁の下の部分に洗い出しがあったので、図にはブルー系の部分が見えますが、今度の改修後はなくなるので、よりまとまり感が出てくるかなと思っています。


 姉小路全体でいろんな写真を撮ったとき、黄味を多く感じましたが、町並み全体の色の範囲には入ってくるのかなと思っています。

 大きなまとまりの色の中に入っているということは、姉小路の建物として色彩的にそんなに異和感はないのではないかと思います。この色彩を基本に考えていけばいいのかなと感じています。

 これからも改修されるお宅があれば、完成図でこの色彩の範囲に入っていれば周辺から突出しない建物になるのではないでしょうか。このシステムが設計者の方、改修される方にとってのいいツールになるのではないかと思います。

 これで、私の報告を終わります。

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