知の拠点×緑の拠点大阪芸術大学チーム 田端 修 |
引き続き田端さんの方からモデル図と提案の趣旨をお話しいただきたいと思います。
その後に皆さんから質問、ご意見等を受けたいと思います。
田端:
時間の余裕もなさそうなので、われわれの提案のうち、際立って特徴的と考えているポイントだけをお話させていただきます。
まず今回の作業は、長期の期間を労力を必要とすることから、大学院のしくみのなかで協力体制をつくるうえでの苦労がありましたが、制作・設計担当の久保教授の配慮のもと、院生有志および助手を含めたチームをつくれました。このことは大いにラッキーだったと思います。
このなかで私は、北ヤードのまちづくり方向についてサジェッションすることにしました。ここでは既にナレッジ・キャピタルというテーマのもとに1期工事が始まっており、その内容を2期計画のなかで肉付けすること、具体的には専門家や関係者だけでなく広く社会化するプログラムをもちこむことによって、「計画的な開発」が大阪に新しい形を与える具体像を提案するという枠組みを考えました。そこで、1期は建築的開発と2期はグリーンパーク開発というふうに役割を分けるのではなく、2期の方にもナレッジ・キャピタルつまり「知の拠点」としての先端的な環境技術あるいは人間生活に関わる新しい技術開発の研究機関や市民との繋がりをすすめるアンテナ的なラボなどを作る場所としてデザインすることにしました。
この考え方にそって、建物施設は地上に作るものとし、延べ床面積21haを確保しています。見て頂くとお分かりのように、2期部分の外回りに建物を配し、これらにとり囲まれたかたちで「大きな森」があるという構成です。土地は起伏をなくしたフラットな形状です。アクセスしやすいフラットな土地に市民が見たり触れたりできる仕組みを包み込んだ中小規模の研究施設がずらっと並ぶという形です。こうすることによって、研究施設は個別に接道できる敷地をもち、出入り自由の森につながっており、必要に応じてそれぞれ建て替えができるようになっています。都市空間は自律的な更新を積み重ねうる場所とすべきであるということです。
1期は「知の拠点」に対し、2期は「知の拠点×緑の拠点」という形で提案しようとしたわけですが、その具体像としていくつかの絵柄をご覧いただきたいと思います。 佐々木さんところの提案とは違う箇所を中心に少しお話ししました。
Media Forest(表紙) |
メディアフォレストにおける技術ダイアグラム図 |
メディアフォレストにおける空間プログラム表 |
Process |
Plan |
Plan。