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BIDとは

 

■ニューヨークにおけるBID事情

 アメリカにはBIDという制度があることをご存知の方も多いでしょう。その一つとして、このタイムズスクウェア界隈を仕切っているBIDに「タイムズスクウェア・アライアンス」という所があります。ここがジュリアー二市長の動きと呼応しながら、商業環境の向上、クリーンアップを図っていこうと決めました。また、次のブルームバーグ市長がそういう流れを踏まえて、42丁目〜47丁目および33丁目〜35丁目の歩行者空間化の社会実験を行うことになったのです。この実験は2009年2月から始められていています。

 BIDとは「Business Improvement District」の略称でして、そのシステムは以下のようなものです。そのエリアの中で業務や商売を行っている地権者達から余分にお金をもらい、そのお金をいったん市が受け取り、そのお金をそれぞれのBIDの管理運営組織に渡します。それを財源にして、そのエリアの中でいろんなキャンペーンやイベントをしたり、あるいは公共空間のグレードアップを図ったり、オープンスペースの清掃などをしていくわけです。

 BIDはアメリカ全州にありますが、マンハッタンだけでもかなりの数に上ります。タイムズスクウェア・アライアンスはその代表格です。後で説明するブライアントパークのBIDは、公園をとり囲むひとかわだけの敷地群で構成されています。大きなものとしては、グランドセントラルのBIDがあります。 こういう形で各エリアごとにグレードアップを図って、集客力、街のブランド力を高めようと競争しているのです。

 主たるBIDの財源は不動産所有者の負担金で賄われていて、それにプラスして補助金、寄付金、プログラム収入などがあります。それぞれの額は、BIDそれぞれが決めています。大体は商業・業務系の地権者から多くをいただき、住宅系からはほとんど取っていません。これはどの地区も共通しているようです。

 BIDにおける官民連携、特に防犯・治安維持の例を見ると、タイムズスクウェア・アライアンスの場合は市政府・市裁判所と連携して、軽微な犯罪のみを扱うコミュニティ裁判所まで設置しています。特にタイムズスクウェア界隈は、治安の問題に関して意識的に活動してきたという気がします。


■ブライアントパークの歳入について

 BIDの主な収入が地権者の負担金だと言いましたが、それは地区によって随分様相が違っていまして、ブライアントパークのBIDの場合は収入の半分がイベント収入になっています。それに次ぐ収入は、地区内の直営レストランからの収入です。ですから、税という形の負担金はかなり少ないです。

 このように、エリアごとに歳入の状況は随分違うようです。

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