大阪の埋め立ての進展とその環境
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5 土地利用から見た摂河泉

 

 浮田(1961)によると、摂河泉の綿作を土地利用の面から4つの類型に分けることができます。類型1の「通常の畑で行われた綿作」は、特に畑の卓越していた上町台地の村が典型的。類型2の「「新田」における畑で行われた綿作」の代表的地域は、旧大和川の河床に開発された新田で、淀川河口の川口新田や武庫郡の海岸新田地帯も綿作が盛んな地域でした。類型3の「田で稲と隔年交代で行われた綿作」は摂河泉各地で見られましたが、特に卓越していたのが中河内の南部、南河内から泉州にかけての地域であり、水田化が進んではいるが、比較的排水が良く、しかし灌漑用水は得にくく、ため池灌漑が支配的であるような地域に普及していました。類型4の「『綿圃要務』による半田、掻揚田」は、河内の若江郡・渋川郡から平野郷を中心とする摂津住吉郡東部と東成郡東部にかけて特に卓越していました。

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総耕地面積に対する綿作付面積の比率
 
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