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身近な水の風景


・清水

画像ha001 改行マーク(1)まず身近な水です。 清水を選びました。 福井県にあるこの場所では、 湧き水を使って野菜を洗ったり米をといだり洗濯をしたりしています。 しかし観光化されていまして、 実際以上に水と生活との関わり合いが演出されすぎています。

[福井県大野市]

画像ha002 改行マーク(2)近所に子供がおりますので、 小学生達が学校帰りにちょっと立ち寄って水を飲んでいくわけです。

[福井県大野市]


・郡上八幡

画像ha003 改行マーク(3)岐阜県郡上八幡です。 郡上八幡でも、 渓谷から流れてくるせせらぎを使って、 一部ですが、 野菜を洗ったりする生活が今でも営まれています。 ここには、 最初に米をといだらその次には野菜を洗い、 最後に洗濯をするというきちんとした水利用のルールが存在します。

[岐阜県郡上八幡]

画像ha004 改行マーク(4)水量としてはそれほど多くはありませんが、 そこに暮らしている人たちの生活にしっかりと根付いているものであることが分かります。 洗濯物が干してあったり、 花があったりと、 その時代や地域を思わせるような風景です。

[岐阜県郡上八幡]

画像ha005 改行マーク(5)ここでは藍染が行われています。 藍染を洗えるということはまだまだ水が綺麗だと言うことです。

[岐阜県郡上八幡]

画像ha006 改行マーク(6)観光客が訪れていますが、 湧き水がこの町の一つの代名詞になっているのです。 その水は日常生活にも使われるし、 観光客も自由に飲んで楽しんでいる。 このまちの貴重な財産になっているということです。

[岐阜県郡上八幡]

画像ha007 改行マーク(7)(8)おばさんが洗濯しています。 川にはコイやフナが沢山自由に泳いでおりますが、 おばさんは「珍しくもないから誰も魚を盗る人はいませんよ」と答えてくれました。 水辺だけではなくて、 隣家にも草花が生えていますが、 その空間も川と同じように小さな歩行スペースをもっています。 川と人、 水と人との関係が数十cmしかはなれていない、 親水性として非常に密接した空間、 場を有しています。

[岐阜県郡上八幡]


・岡山の川

画像ha009 改行マーク(9)岡山の市街地を南北に流れる旭川です。

[岡山県旭川]

改行マーク舟運が輸送手段として重要であった頃は、 人と川がダイレクトに結びついていたんですが、 車社会になって、 人と川の関係が切断され関係が「裏表」になってしまいました。 これも裏表ではあるんですが、 住んでいる人たちが川辺にまで草花を植えて、 いわば自分の家の裏庭のように、 一体的に川を抱き込む形で空間を造っている。 その事例です。

画像ha010 改行マーク(10)この様な水辺に近づく空間手法や状況は水際のデザインとしてよく見られると思います。

[岡山県倉敷市]


・貴船川/京都

画像ha011 改行マーク(11)(12)(13)これは貴船川です。 日本人は川や水に対して思い入れがあります。 水の流れるところに、 縁台を出して食事をとるというような、 情緒と風情あふれる自然とまじわる様々な文化が日本にはあります。 実際に行かれた方も多いと思いますが、 デザイン的にも、 水の美しさ、 畳の白さ、 赤い毛氈、 周辺の五色の緑が支えている、 美しい空間です。

[京都市貴船]

画像ha014 改行マーク(14)その貴船川に立てられた鞍馬小学校の生徒のSOSです。 やはり貴船川も昔と比べるとだいぶ汚れてきて、 マナーの悪さなども目立ってきているのでしょう。

[京都市貴船]

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