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(74)(75)これは上流から下流まで、 いいところと悪いところを追った一連のスライドです。 ここでは生駒山系から交野市・枚方市に流れる天の川という川を事例に取り上げました。 これは織姫・牽牛の伝説をもった磐座神社から流れ出し、 巨石の間を流れる伝説的イメージをかろうじて守っている天の川の上流風景です。
[大阪府交野市天の川]
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(76)少し川を下ったところです。 川原の石や岩間に草木もからんでいて、 里山の川の風情が残っていて、 まだ私の許せる天の川です。
[大阪府交野市天の川]
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(77)ここまで来ますと、 川の手前側は自然石を使った親水空間になっており子供たちも遊んでいていいなと思うのですが、 反対側はご覧のようにコンクリートの高い壁で築造されています。 さきほど指摘した転落防止のための全国共通の白いガードレールがあります。
[大阪府交野市天の川]
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(78)集落を越えて市街地に入ってきますと、 織姫伝説の天の川の風景は消えて、 どこにでも見られるコンクリート護岸の川になってきます。 ただ水際に自然の力で生育してきた草花が護岸の強さを消すことで充分助かっています。
[大阪府交野市天の川]
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(79)枚方近くになりますと、 護岸の三面がコンクリートで覆われ、 草花・樹木の緑がカメラアングルの中に入ってきません。
[大阪府交野市天の川]
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(80)このようになりますと、 人が近寄ることもありませんし、 近寄りたいとも思わない川になってしまいます。 風景として支えてくれる都市の河川風景では全くありません。
[大阪府交野市天の川]
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(81)ここで淀川に合流していきます。 最初に紹介した巨石の間の流れから、 山間部・里山集落・都市部を経ていく中で、 川としての独自の風景が失われていくプロセスが見えます。 これは天の川に限ったことではなく、 戦後の我が国の川河づくりにおけるどこにでも見られる悲しい風景です。
[大阪府交野市天の川]
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