この指針に沿った形で、 どういった街づくりをしていけばいいかと考え、 先ほどの経緯にもありましたように、 災害復興公営住宅にコミュニティをどういった形で持ち込んでいったらいいのかということに着目しました。 今までの公営住宅をみてますと、 相当な部分画一化されていて、 個性のない建物を作るイメージがあって、 コミュニケーションが醸し出せるような住宅というのは、 私にはイメージできなかったのです。 しかし一方では、 まちづくりは行政が責任を持ってやるべきだということがありますので、 公営住宅建設に当たっては、 ハードだけしかできないのではないかというようなことも考えていました。
行政とおつきあいしていく中で、 この景観形成指針と私どもが担当することになった公営住宅の建設との間に相当なギャップが出てきているという疑問が、 私の中でどんどん膨らんできました。 高齢者に配慮した福祉のまちづくりですとか、 災害に強い復興住宅づくりということは謳われているのですが、 これは、 全てハードが主です。 しかし景観形成指針のチェックリスト(資料/景観設計指針p.21参照)を見ますと、 ハードだけではカバーできないようなものが、 相当ありました。
景観形成指針との出会い
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