南芦屋浜
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ソフトをいかに組み込むか

改行マーク具体的に言えば、 814戸の中で8割ぐらいに高齢者が入られます。 しかも、 入居の1年半ぐらい前に入居予定者が決まっていということは、 ソフトをやっていく上で、 プランナーとしてはかなりやりやすいということがありました。 プランを組む前から、 入居する人の顔が見えるということです。 高齢者に視点を向けるならば、 地域社会としてのコミュニティが絶対必要なのではないか。 一方、 短期間に住宅を建設しなければならない。 この相反する要因を、 これまで培った公団のノウハウをもってやっていこうと考えました。

改行マーク震災で失ったものは、 物的なものとしては家とか街とかですが、 これについては、 先ほどの3カ年計画の中で復興住宅対策としてやられています。 それ以上に大きなものである心理的なもの、 家族や、 隣人との別れがあって、 それから仮設住宅で、 新たな隣人との出会いがあったわけです。 仮設住宅でそれなりにコミュニティが形成されて、 その後新たに私どもが造る復興公営住宅に移らなければならない。 蓄積されたコミュニケーションが崩れるという不安と、 新しい住宅への期待があるのではと考えました。

改行マーク一方、 震災で得たものとしては、 共同の連帯による、 コミュニケーションというものがあり、 具体的にいえば、 多様なボランティアの自発的な活動によって、 助け合いが出てきました。 経済優先の国が、 初めて金で買えないものを各々発見したという驚きと、 感動みたいなものがみなさんにあるんじゃないかと思います。

改行マークこのような背景において、 南芦屋浜団地に携わったコンサル・設計事務所及びゼネコンによる街づくりシステム「南芦屋浜コミュニティ・アート実行委員会」(当初は県・市・企業庁・公団による「委員会」により基本方針を決定した。 )を組織し、 全ての方が街づくり、 住宅づくりに参加することでやってきておりまして、 来る3月の入居を迎えようとしているところです。

改行マーク性能発注方式は、 工期短縮と公営住宅なのでコスト削減で採用した。 具体的には性能仕様をこちらで押さえておきながら、 まちの骨格等については、 マスタープランから基本設計までをお願いした江川さん(現代計画研究所)のところの協力を得ながらゼネコンの設計施工技術ノウハウを充分発揮し実施設計から施工まで担当してもらう方法です。

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