震災復興景観の現状とめざすべき方向
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敷際の構成要素

改行マークここからは要素に着目していろいろなものを見ていきます。


駐車場

画像ue019 改行マーク通りに対する構成要素の大きなものとして駐車場があります。 建物と道路の間に一台分の青空駐車場が確保されており、 これが典型的な駐車場と言えるでしょう。

改行マークいつか向こうに見えているような屋根がつくのだろうと思いますが、 今はこういうタイプが多く見られます。

画像ue020 改行マークもう一つは一階のピロティー部分を利用して駐車場を確保して、 そのまま通りに面しているタイプです。

画像ue021 改行マークこれはベランダの下です。 その部分を利用して駐車スペースを確保しています。 このような露出型の駐車場が増えてきています。

画像ue022 改行マーク私はこれを庭先駐車場と呼んでいます。 ある程度の規模の敷地で、 自家用と月極の駐車場を確保しています。 このケースは4台分で、 うち1台が自家用で、 3台を貸しています。 おそらく、 右端に見えているように以前はこの駐車場部分にも塀が建てられていたと思いますが、 震災後、 こういう形で構成要素が変わってきています。

画像ue023 改行マークこれも再建して空いた部分を駐車場にしています。 おそらく10万円/月程度の駐車場代が入りますので、 経済的なものも含めて、 このような判断をされたのだと思います。


改行マーク次に、 敷際を構成するもう一つの要素としての塀を見ていきたいと思います。

画像ue024 改行マークこれは、 先ほどの離宮道の写真ですが、 離宮道から一歩東側に入ったところです。 元々は和風住宅が建っていたところが潰れて、 門や塀もなくなってしまっています。

改行マーク今は過渡的な段階であり、 この後どういう形になっていくか見ていく必要があるわけですが、 この段階ではそういうものが増えています。

画像ue025 改行マークこの事例も、 元々はカイヅカの生垣があったわけですが、 建物を解体して生垣部分が潰されて、 そのまま放置されたままになっているものです。

画像ue026 改行マーク右端にちらっと見えますが、 元は大きな屋敷があって、 石積みと生垣の構成であったものが売却されて、 マンションになっている事例です。

画像ue027 改行マーク向こうに見えている石積み+生垣の構成であったものが化粧コンクリート塀になっています。 このタイプは至るところで見られます。

画像ue028 改行マーク一段分のコンクリートブロック塀の上にフェンスがたち、 駐車場のシャッターも無表情に設けられています。

画像ue029 改行マークこのケースなどは、 路床のみに手を入れ、 おそらく駐車場として使われていると思います。 これらは比較的大きな敷地の外溝の状況です。

画像ue030 改行マークこれも未だに放置されたままの敷際の状況です。


擁壁

画像ue031 改行マーク次は擁壁の問題です。 崩れて放置されたままになっているものもあります。

画像ue032 改行マークコンクリートの堀割の駐車場付きの戸建住宅の再建です。

画像ue033 改行マーク右側は残った石積みですが、 左側は型枠のコンクリートで石積風に見せているものです。 こういう接点を見るとかなり変わってきていることがわかると思います。


商店街

画像ue034 改行マーク若干テーマが違うのですが、 商店街などでもこういう空地が放置されていたり、 仮設店舗での営業するなど、 街のにぎわいと連続性が失われつつあります。

画像ue036 改行マークこれは何の写真かと思われるでしょうが、 元々アーケードの付いた商店街があったところです。 この通りは、 私が高校時代毎日のように通った道なのですが、 大きく変わってしまい、 もう商店街の体をなしていないという部分もところによっては見られます。

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