より大きな都市になると、 移住の増加もあり、 経済の国際化の影響も受けやすく、 その結果、 貧富の差が生じたり、 社会的な衝突など色々な問題があって難しくなっています。 それは、 私たちプランナーでは、 解決はできないと思います。 KIPの手法でもクリアランスの手法でも無理です。 社会、 経済、 政治を改善していかないと、 非常に難しいと思います。
私たちプランナーが何をなすべきかについても色々な考え方がありますが、 カンプンの人々は、 村からでてきて、 狭いスペースで都会で苦しい思いをして暮らしています。 ですから、 個人よりも、 コミュニティの方が大事です。 そのために、 カンプンの改善にあたっては、 できるだけ、 多様で、 フレキシブルなスペースを用意する事が必要だと思います。 用途が明確なスペースはあまり合いません。 また、 できるだけ小規模なプロジェクトで、 自分で作っていくもので、 それに見合った技術が必要です。 それから、 カンプンはゴチャゴチャしていますから、 不規則の中での統一をどう持たせるのかということも必要です。
そういった場合のプランナーと建築家の役割ですが、 カンプンの中で起こり続けている社会的、 文化的な変化のプロセスを理解し、 居住者自らがシステムを作りだしていくための触媒として手伝っていくことが必要ではないかと思います。
カンプンに改善活動の今後の課題
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