海外都市の密集市街地に学ぶ
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その他の密集地
ショップハウスについて
密集市街地には、 ショップハウスが沢山あり、 色々な問題が出てきています。
ショップハウスと、 カンプンは非常に深い関係があります。 例えば、 ショップハウスの前に屋台を出したり、 ショップハウスのおかげでインフォーマルな仕事もうまくできたりします。 まるで、 ショップハウスが大きな魚で、 カンプンの人々はその周りについている小さな魚のような関係です。 98年春の暴動でたくさんのショップハウスが壊されましたが、 それで困るのは中国系の人だけではありません。 カンプンの人たちも仕事がなくなって困っています。
これは、 ショップハウスの屋上からとった、 周辺の状態です。 これも、 KIPみたいな形での改善が必要かもしれません。
ジャカルタ中心部にはカンプンがない
ジャカルタの中心部はカンプンが全くありません。 再開発プログラムがずっと行われてきています。 今年は経済の状態が悪く止まっていますが、 もしかしたらいいことかもしれません。 そうしないと、 ジャカルタは恐ろしい都会になってしまうのではないかと思います。
漁村の改善
これは、 漁村です。 KIPはこういった漁村はほとんどやっていません。 本当は、 これも一つのカンプンです。
この人たちのライフスタイルは、 水と密接に関係しています。 だから土地=水です。 でも、 政府は、 これはスラムと考えていますから、 できるだけ破壊したいのです。
そういったところでは再開発ではなく、 他の新しいところにカンプンを作っています。 デザイン的には問題はないと思うのですが、 問題はその立地です。 海から離れていて、 仕事に行くのに、 サラリーマンみたいにバスに乗って海に行っています。
さっきの新しいカンプンです。 デザインは問題ないと思います。
快適な空間も用意されています。 でもそれが問題となる場合もあります。 エリートの人は快適な空間を与えられれば能率が高くなります。 逆に、 カンプンの人たちは、 快適な空間を与えられると、 仕事よりもそこでのんびりしたりした方がいいわけですから、 もしかしたら、 快適な空間を用意しいない方がいいのかもしれません。
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前田裕資
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