歓迎挨拶
尾道の魅力と課題について
尾道市都市デザイン課
村上年久
みなさん、 ようこそいらっしゃいました。 尾道市を代表してひとことご挨拶申し上げます。
今年は尾道市が誕生して百年にあたる年ですが、 魅力あるまちづくりのためにご活躍されている専門家の方や、 まちづくりに関心のある市民のみなさんが、 一堂に集まってセミナーを開かれることは意義深いものがあると考えています。
尾道市は今から830年ほど前、 平安末期に荘園米の積出港として港が開かれて以来、 港町、 また商業の町として栄え、 近年になってからは造船の町として発展してきました。 しかし、 発展の過程では地形の制約から海を埋め立てたり山を切り開いたりして、 今日の市街地が形成されてきたわけです。
幸い、 周囲の海や山という景観に恵まれておりますので、 絵の町、 文学の町、 坂のある町、 寺の町などいろいろな形容詞がつく尾道特有の都市景観を創り出してきました。
今日では多くの人が尾道を訪れるようになり、 「ヒューマンスケールの町」「親しみやすい町」など一定の評価をいただいていますが、 近代的な都市計画で作られた町ではなく、 長い歴史の中で自然発生的に形成された町ですから、 狭隘な道路、 密集した木造住宅が数多くあります。 今日的な利便性や防災上の課題があることも、 尾道の一面です。
今日はこのセミナーで、 町の魅力を維持しながらも都市の課題を解決するためのいいヒントをいただけたらと期待しています。 セミナーにとっても尾道市にとっても有意義なものであるよう祈りつつ、 ご挨拶とさせていただきます。 ありがとうございました。
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