基調講演
尾道のまちの成り立ち
尾道市教育委員会文化課長
森重彰文
はじめに
日頃、 いろんな人が尾道のことを「歴史に恵まれた良いまちだ」とおっしゃいますが、 どんな歴史だったかはあまりご存じないようです。 そこで、 今日は歴史を中心にお話しいたします。 魅力的なまちづくりのヒントになればと思います。
尾道には過去、 三つの活気のある時代がありました。
1回目は中世に商業都市として大発展した時代です。 その後、 戦国から江戸初期にかけての政治的な時期には逼塞していました。
2回目の繁栄時期は、 時代が安定して北前船の寄港でにぎわった時期です。 幕末の動乱期にはまた逼塞してしまいましたが、 大正から昭和にかけて第二種重要港湾指定を受けると、 3回目の繁栄の時代を迎えました。
この三つが尾道の黄金時代です。 現代は逼塞はしていないものの、 黄金時代からはずれた時代だと言えるでしょう。
その黄金時代をよく観察すると、 繁栄したのは尾道水道を活用した時期だということが分かります。 尾道水道抜きで繁栄した時代はありませんでした。
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