したがって、 ここでは今までのお話のような路地の魅力という情緒的なアプローチからではなくて、 どちらかというとネガティブに評価されていたいわゆる「自然発生的」な集落について、 もう一度再評価をしてみようと思っています。
今までのいろいろな都市整備は、 近代都市計画に基づいて計画されることがポジティブであって、 計画されていないとまだプリミティブな状態で、 いつかは計画された近代的な街になるはずだという、 そういう思いこみがありました。 その過程で、 それまで積み重ねてきた自己生成的な良さがどんどん失われていっているのではないか、 ということが私の主な視点です。
リレートーク5
自己生成的な
まちと路地ウエノデザイン
上野泰
はじめに
東京から参りました上野です。 私のテーマは「自己生成的なまちと路地」というものです。 ここでのねらいは、 「自己生成的」なまちの「非整列的」「非制度的」空間の特性を見ることによって、 今まで我々が携わってきた正規の、 オフィシャルな文化である近代都市計画とは違った都市計画のあり方があるのではないか、 ということを探ろうということです。
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