都市案内の研究
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歩きやすい地図とまち

田端 修

小浦

改行マークいくつかのコメントが出てきていますが、 何か、 今出てきたコメントについて、 先生方何がございますでしょうか。

田端


公的な案内

改行マーク後藤さんからご指摘のありました、 過剰広告ばかりで必要な看板がないという話ですが、 最近では屋外広告物のコントロールをやり始めていますから、 過剰広告はしだいになくなっていくだろうと思います。 そのためにも、 必要な案内・標識というのは一体どんなものかを考えていくべきだろうと思います。

改行マーク鳴海先生がおっしゃったような、 ゾーンで大まかに地域を表現する案内板が色々なところに置かれたら良いという気もします。

改行マークそれに似たもので、 お店の名前がずらーと書いてある地図が塀や壁面に貼り付けてあるのによく出会います。 それは、 民間の会社が設置しているものですが、 店の広告という機能とは関係なく、 案内図、 家探しに結構使えるわけです。 ああいう地図的なものがいろんなところに配置されることによって、 必要な案内が可能になるのではないかと思います。 半公共的なものとして位置づけてやっていけば、 もう少し可能性があると思います。


現場に対応した地図の必要性

改行マークそれから、 江川さんがおっしゃった、 きちんとしたベースとなる地図がないということがあります。 そういうものが色々なところにおかれたり、 あるいはハンディな地図を作らなければいけないと確かに思います。

改行マークその表示の方法に関連して、 先ほど橋爪さんが紹介されたカムデンの建築案内は道路の幅が実際よりも相当広く書いてあります。 London A to Zという地図の一部だと思いますが、 この地図の縮尺は、 宅地の部分と道路の部分で全然違うわけです。 なぜそうしたかというと、 道路に全部名前を書くためです。 カムデンは入り組んだまちですが、 こういう地図があれば町なかを色々歩き回れます。

改行マークとはいえ、 道路の名前が地図に書かれていても、 実際に歩いてみるとなかなか難しいと思います。 地図に書かれていて、 さらに現地に行けば道路の名前がわかるプレートがついていれば、 きちんと行きたいところへ行けるわけです。 そういう、 現場と対応した地図、 地図に対応した現場にならなければならないわけで、 そういうところがまちづくりにつながっていくところかと思います。

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