HAT神戸・東部新都心に見るマスタープランの役割と課題
左三角
前に 上三角本文へ 三角印次へ

 これは、 灘の浜地区の防災計画の考え方です。 灘文化軸と呼ばれるJR灘駅とつながる道。 住宅街区の中央には広場を作って、 防災モールの拠点にしようという考え方が初期のマスタープランの段階で出てきました。 これはそのモールを中心に、 それぞれのインナーコモンを囲むような、 囲み型住宅を配置したプランです。
 早く、 大量に被災者を受け入れなければならないということで、 当初建設省の方から容積率300%という指示が出ていました。 だから当初は完全な囲み型住宅のような配置に持っていかないと、 6.7haで300%は確保できない。
 しかし当初案の囲み型住宅は、 なかなか人々の生活と街とが繋がってこない孤立性があるとランドスケープの側から提案しました。 そこで、 住都公団や市浦の設計担当グループと何度も模型と図面を造り直し、 深夜に及ぶ討論をくり返した結果、 少し囲みをずらし、 住棟に囲まれたインナーコモン(中庭)が中央のプロムナードにつながっていくような街区設定に落ちつきました。
 この結果、 ランドスケープとしては、 インナーコモン(中庭)が、 東西道路ともモールともつながり、 プライバシーを保ちつつ、 中庭が住棟の顔となる街というコンセプトを作りました。

(C) By 佐々木葉二

左三角前に 上三角本文へ 三角印次へ


このページへのご意見は前田裕資

JUDIホームページへ

学芸出版社ホームページへ