ジョグジャカルタにおける都市の歴史的遺産のポテンシャルガジャマダ大学アディ(Ir. Adi Utomo Hatmoko, M.Arch) |
開発にはたくさんのリソースがあります。 文化もリソースの一つですが、 プロジェクトの目的は一つではなく、 幾つかのことを考えていかなければなりません。
建物をつくる時にも、 単に奇麗に見えるだけではなく、 活動がうまく出来ることや、 利益が得られることも必要です。 広いコンテキストの中で、 外に向かった目的がプロジェクトには必要なのです。
これらについて私は幾つかのことを考えています。
ひとつは現在と未来のために使うということです。
ジョグジャカルタのメインストリートであるマリオボロ通りについて言えば、 一つの建物を保存したり、 つくる時に、 周りとの関係を考えなければならないのです。 さらにもっと広い目的も必要です。
またそこには活動があり、 目的があるのです。
対象(Object)をそのまま保存するためには、 経済的な意味を見出すことです。
ひとつは交通の問題です。 2番目はマリオボロ通りにある新しい開発です。 そして3番目はマリオボロの後ろにある古い建物をどうメンテナンスし、 コントロールするかです。
マリオボロ通りだけの問題を見ている人が多いのですが、 マリオボロの裏側の地域も含め、 もっと広い地域の問題と考えなければなりません。
今は、 技術的にのみ捉えて文化や特徴を見失っているとも言えます。 学者も文化をパターンやエレメント、 アクセスの面でしか見ていません。
私はマリオボロに対してミクロとマクロの方法を考えています。
マクロの話はジョグジャカルタ・アーバン・デベロップメント・プロジェクトで、 すでに組み込まれています。
マリオボロ通りをもっと大きなスケールから見ると、 通過交通はマリオボロを通さずに、 まわりにリングを設けて通すのが良いことが分かります。 今は80%もの交通がマリオボロを通っていますが、 これを減らすべきなのです。
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図1 マリオボロ・プロジェクト |
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図2 カタンダン・プロジェクト |
他の箇所ではペデストリアンデッキをつくって、 マリオボロ通りとパーキングを繋げる提案をしました。