りんくう公園
三宅さんのスライドの中で、 りんくう公園ではイヤホンガイドで解説しているという例が紹介されていました。 しかし、 悪口を言うわけじゃありませんが、 りんくう公園の管理体制は十分には整ってはいないのです。 所長一人が頑張ってはいますが、 サッとイヤホンガイドが出てくるような体制にはまだなっていません。 照明を施した噴水なんか、 目の不自由な人にはどんなものやら分からないので、 そういう人用に、 さわれる模型を作ってもらっていますが、 さわれるところには置いていません。 せっかく造った施設や作品が生きてこないのです。 ただ、 障害者と健常者が一緒にコンサートを開いたりなどの努力はされています。
いいものを造っても、 後々の使い方を考えていただかないと、 うまく行きません。 運営は行政の責任かもしれませんが、 デザインの段階である程度考えておくべきです。 そうでないと運営ももたないし、 みすぼらしい空間になってしまいます。
しかし、 ユニバーサルデザインというか、 すべてを最初からきっちり作りすぎるのも問題です。 人間の考えることですから限界もあるでしょう。 大切なのは、 それをつくろうという姿勢だと思っています。 やってみて、 悪ければ直せばいいことです。 りんくうも悪いところがあれば、 やり直せばいいのです。 もっとも、 それは使ってもらわないと分からないことなので、 どんどん使ってもらえるような仕組みにしてから直していくべきでしょう。
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