ルーフスケープ(屋根並み)について
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瓦面を見せる平入りの屋根が好き

堀口浩司

改行マーク屋根には建築物のシルエットや単体としての建物に変化を持たせるツールとしての側面と、 地域のアイデンティティ、 つまり群としての調和やハーモニーを示す側面があります。 この問題が難しくなってしまうのは、 「個性を表す」と「ハーモニーを出す」という二つの要素があるからだろうと思います。

改行マーク基本的には「個性」は勝手にやればいいのだけれど、 デザインガイドラインの目標としては「街全体のハーモニーを壊すな」というモチベーションがあると思います。 デザインガイドラインを作る地域は日本では古い伝統的な町並みを残した所が多く、 日本の田舎風の町並みを維持したいというところが多いのではないかと思います。 ですから、 日本的な要素として屋根が取り上げられるのはよく分かります。 また丸茂先生のお話をもう少し踏み込んでいくと、 黒い瓦が大事な要素になるかと思います。

改行マーク僕は個人的には日本的な風景とは瓦面を見せる平入りの家並みだろうと思っていますし、 どちらかというと、 平入りで下がってくる屋根の瓦面を見せていく方が、 調和を演出する点ではいいように思います。 だから、 そういった街並みの中に妻面や破風面を見せる物が出てくると、 そろわなくなってしまうのでガイドラインは必要だろうと思います。

改行マークただ僕は伝統的な地域のガイドラインを作ったことがないので、 今日のように「ある伝統的な要素を強調する」というガイドラインの経験がありません。 その有効性についてはよくわからないところがあります。

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