ただ、 僕が言いたいのは、 住宅を作るとき頭部分の最上階にはガラスボックスのような家を建てたり、 環境共生住宅を作ったりして空ともっとつき合えるような家にしてほしいということです。 単純に言うなら、 最上階ならトップライトもできるだろうということです。 最上階だからこそできる家を、 みんなが造っていけばいい。
当然、 そこから見える景色や背景は場所ごとに違いますから、 その場所にしかない良さを獲得していきたいと思っています。 その場所の特徴を最大限に生かした住宅にしていけば、 形についてどうこう言わなくても、 場所のアイデンティティやルーフスケープが生まれてくると考えて、 「親空性」という言葉を使いました。 同じことが、 道との関係や周辺環境との関わりでも言えるだろうと思います。
ひとつ思い出したことがあります。 台湾に行ったときに見たのですが、 四角いビルの上にどこもがペントハウスを建てているのです。 それは違法建築なのですが、 風水を研究している黄さんが「あれは鉄屋です」と教えてくれました。 鉄で出来た家という意味だそうです。 それは軽いからできるんだそうで、 ひとつのヒントになりそうだと思います。
最上階をどう使うかがポイント
江川直樹
千葉さんや上野さんがおっしゃったように、 最上階をどう使うか、 どう作るかが「親空性」のポイントになりそうです。 上野さんが「最上階は構造が違う」と指摘されましたが、 最上階は軽くできるのです。 もちろん、 高層だと風が強くなるという問題はありますが。
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