パブリックを問う(1)
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ランドスケープと建築について

単体としてのランドスケープと、
建築がある場合のランドスケープについて

長谷川(都市環境計画)

改行マーク私も三谷さんと同じくパブリック中心のランドスケープを手がけており、 課題や矛盾がたくさんあると思っています。 ひとつ三谷さんに質問したいのですが、 今まで関わってきた中で、 公園などの単体としてのパブリックスペースのデザインと、 建築というはっきりした機能を持った場合のランドスケープのときで、 取り組み方の違いはありましたでしょうか。 あるいはそこから生じてくる問題などはどう解決したかについてうかがいたいのですが。

三谷

改行マーク 私としては両者について何の違いも設けずに当初からアプローチした、 というのが答えです。

改行マーク建築に付随した空間の場合、 建築の機能性やコンセプトに対応した形での空間のテーマやデザインを提示しやすいということがあります。 しかし、 往々にして建築家は「建築の背景」としてランドスケープを求めてくる。 それに対して「建築とは全く独立した空間として存在しうるのだ」と説得していくことから始めています。 これは、 先ほど佐々木さんが「地」から「図」へとまとめてくれたことですね。 なぜなら、 建築は単体としてそこに建っていますが、 我々が扱うランドスケープは、 外とのつながりが多く、 外との対応関係でデザインが決まってくる。 むしろ建築のスタイルを受けることより、 そちらの方が重要じゃないかと思っています。

改行マーク単体の公園の場合も、 普通は標準化された様式がお役所側にはイメージとしてありますから、 ひとつの独立した「図」として主張しうる空間ができると思われがちです。 しかし、 公園もいろいろな建築や都市機能と接していて、 そうしたつながりの中で存在している。

改行マークですから、 私はどちらの場合も区別しないでアプローチしているとお答えしたいと思います。

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