子持ち30代(ニューカップル)に魅力の店が少ない
2.シンポジウムまとめ
1.「まちづくりとひとづくりー守口JCの試み」
講師:高木るりこ氏
□まちづくりへの意識改革
まちづくりとは、 施設を整備したり充実したりすること、 すなわち行政が中心となったハードのまちづくりを想像しがちであるが、 先の阪神淡路大震災でも教訓になったようにコミュニティを形成するといったソフト面からのまちづくりも大切なのではないかと思う。 守口市でも公共空間の植木に水をやる、 ごみの不法投棄をしない、 といったことができない市民がいるが、 彼等は気が付かないのでありそのような意識を変革しないといけないのだと思う。
□「まちづくりはひとづくり」―市民モラルを向上してよいまちづくりを
例えば、 ごみのない美しいまちは人々の心を和ませ、 心豊かな人が沢山住んでいるのだろうなと想像させる。 これがまちの誇りであり住む人々の誇りであるといった意識を喚起するのである。 守口JCでもクリーンキャンペーンと名うって清掃しているが、 なかなかまちはきれいにならない。 ここで欠落しているのは市民のモラルの意識である。
良いまちの根本は市民のモラルだと思う。 市民モラルを向上しなければいつまでたっても良いまちはできないだろう。 すなわち「まちづくりは人づくり」心豊かな市民が増えるとそこには必ずよいまちができると思う。 いくらまちの外観や設備が整っても、 そこに住む私たちが誇りを持ち自慢できるまちでいきいきとした生活をしているという実感がなければ本当にまちが輝いているとはいえないと思う。 豊中駅前でも意識変革をし誇りを持ち、 皆がこのまちに住んで良かったと思えるような素晴しい再開発をして頂きたい。 まちづくりというのは絶対人任せではだめで市民一人一人がまちのことを考えて行動していかなければならないと思う。
□地球市民意識をもってまちづくりしよう
今、 社会が大きく変わろうとしている中で、 経済を発展させるためだけのまちづくりを進める時代ではない。 地域の利益のみを考え地球の環境破壊をするのではなく、 地球全体の利益を考えたまちづくりを目指すべきである。 守口JCでは、 地球市民意識の向上のための活動をしている。 かけがえのない地球を守るために国や人種という枠を取り払ってこの地球の現状を見つめ、 地球の利益を第一に考えて議論し地球を守る行動をとるという活動である。 このことにより、 共生の心が芽生え、 モラルを持った心豊かな市民が育って行くものと思っている。
皆さんも豊中市民であると共に地球市民でありそれを認識してまちづくりに取り組んで頂きたい。 次代を担う子供たちにもこのような教育をすることで、 私たちの目指す明るい豊かなまちづくりの活動につながると思っている。
2.「高齢者とまちづくり」
講師:横田恵子氏
□バリアフリーのまちづくり
高齢化社会を迎え、 誰にでも使いやすいと言う意味でまちづくりにも福祉の観点は不可欠のものである。 福祉においてもハード面ソフト面の整備の両面考えなければならない。
ハード面とは施設設備の問題。 ソフト面とは人の意識の働きかけ、 社会的コンセンサスということになる。 いずれの面から考えてもまちづくりのキーワードは「バリアフリー」。 高齢者、 身障者のみならず社会を構成する一人一人のバリアをなくすというのが基本である。 障害を持った方、 高齢者、 妊婦、 女性・・誰にでも使いやすい設備になっているという意味での物理的なバリアを無くしてゆくということが必要である。 そのためには様々なハンディを理解しないと物理的バリアを除く設備に生きてこないという意味でソフトの重要性がある。 すなわち、 バリアフリーというのは物理的なバリアを除く、 心理的なバリアを除く両面から進めなければいけないことである。
□ハード面のバリアフリー
ハード面のバリアフリーは、 物理的なもので、 個々の住宅といった「点の整備」から、 病院、 福祉施設、 駅、 またそれらの施設をつなぐ歩道、 道路、 公共交通機関といった「線の整備」、 さらに公共の建物、 地域を整備しようという「面の整備」という方向に進んでいる。 建設省でも97年から力をいれていこうとしている。 しかし、 日本の現状を欧米に比べるとまだまだ整備は立ち遅れている。
□ソフト面のバリアフリー(ノーマライゼーション)
ソフト面のバリアフリーは心理的なもので、 「ノーマライゼーション」というキーワードで進められつつある。 誰もが特別視されずにひとりの人間としてごく普通の生活が送れるよう権利を保証するという考え方で、 つまり誰もが(あなたも私も)自分の住むまちで快適な生活を送れる環境を作らなければならないという意識を皆が持つことが必要である。
□バリアフリーのまちづくりは自分の将来のため
まちづくりを考えたとき、 まちでバリアが無くならないと、 高齢になったとき皆ハンディを持って暮らさなければならなくなる。 今から新しく建てる建物や環境をどれだけバリアフリーにしておくかということで、 自分達の将来の生活の住み良さ住みにくさが決まってくるという意識を持って頂きたい。
3.「ワーキングマザーとまちづくり」
講師:上田理恵子氏
□ワーキングマザーとして駅前にもとめる機能を「利便性」「遊び要素」「リラクゼーション」の3つの視点から考える。 (経験上考えられるもの)
「利便性」
ビジネスステーション(ファックスサービス)
家事代行、 買い物代行(telやfaxで会社から注文した買い物を帰りがけに駅で手渡してくれる。 )
クリーニングサービス
駅型保育所(保育所の前後の早朝と朝だけ、 例えば高齢の方に駅前の場所で面倒を見ていただける。 )
情報端末、チャイルドネット(子供の預け先、病院、相談機関、子育てに関する地域情報、公立保育所空き情報、リサイクル情報、子連れOKのコンサート・旅行情報などを何時でも引き出せる。)
「遊び要素」
子供向きレストラン(テーブル席に情報端末を置いて、子供でも自由にオーダーできる。ゲーム、学習機能も付いていて待ち時間の退屈をなくしてくれる。)
図書館
託児ルーム付き宴会場「リラクゼーション」
クイックマッサージ
メンタルヘルス
短時間エステ
夜間のスクール(親子スクール、 子供の習い事)その他
授乳ルーム
□豊中駅周辺を実際歩いてみて、
「現状の問題点」
駐車スペースが少ない、
交通渋滞
アーケードが途切れている(雨の時濡れる)
子供に魅力の店がない、
子供がちょっと遊べる場がない
「魅力」
人間味あふれるまち
□特色あるまちづくりをするには
ランドマークとして魅力ある施設ができるとどんどん人が集まる。 一つ何かに力を入れるとよい。 ニューコンセプトのものを導入したらどうか。 例えば、 ケーキのまちとしてケーキ屋ばかり集めた通りを作るとか……。
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