育てる環境とコミュニティ
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3 暮らしの宝物――第2回ワークショップ

 『6月29日(日)、 南芦屋浜シーサイドタウンの集会室にて、 第2回暮らしのワークショップが開催されました。 当日は、 前回よりさらに大勢の100名ほどの参加者となりました。前半は、 住都公団と設計者からの新しい団地の概要説明を聞き、 後半には10グループにわかれてグループ毎に話し合いが進められました。

夢の宮殿「南芦屋浜団地」の全貌を知ろう!
 今回の大きな目的のひとつは「南芦屋浜団地」の計画の全体像を知ることです。 そのために住都公団と設計者より全体スケジュール、 全体計画、 住棟計画、 住戸計画の説明と、 前回出された質問に対する回答の説明を受けました(図9-12)。

仮設住宅のお庭探訪記を聞きました
 仮設住宅で発見した軒先園芸の小さな物語を、 スライドを使って下中菜穂さん(東京で「くさっぱら公園」というユニークな公園のお世話をしている)に紹介していただきました。 そして、 高浜仮設住宅で菜園をやっている住人の方も加わって、 仮設住宅と緑の切っても切れない深〜い関係について語ってもらいました。 』

 

改行マーク第2回ワークショップでは、 これだけは持っていきたい「暮らしの宝物」と称して新しい住まいに是非とも持っていきたい現在の「暮らしの宝物」をあげてもらった。 ここにも被災体験と仮設住宅での暮らしがそのかげを落としている(図9-13)。

改行マークここに見られるのは、 『思い出のこもったもの』『元気な体や心』『家族やご近所の人との温かいふれあい』そして意外に多いのが『植物やペット』であった。 このことは、 ほとんどの仮設住宅の片隅で自発的な菜園活動が見られたことにも現れている。 第2回ワークショップの前に調査した高浜仮設でも敷地の周囲に100mにも及ぶ畑が作られていたことが印象に残っている。

改行マーク多くの人にとって土を耕し、 植物を育てる行為はコミュニティを育むこととメタファー以上の直接的な関係があるように思う。 かつて「耕すようにまちを育てよう」というキーワードでまちづくりの姿勢を表現したことがあったが、 このことはあながち単なる比喩というわけではない。 具体的な菜園活動や維持運営のための作業を引き受けることがコミュニティの人間関係を育む『源泉』となるということを私たちは「ねこじゃらし公園」や「コミュニティガーデン」の活動の中から学んできたのである。

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