このたび、 暮らしづくりのワークショップを10月までに6回ほど予定していますが、 その流れの中の適当な時期に入居予定者および応急仮設住宅にお住まいの方を対象にして親睦をはかり映画で皆さんを元気づけることを目的として簡単な屋外イベントを行いたいと考えていました。
そうしたおり、 篠田監督より「瀬戸内ムーンライトセレナーデ」のレイトショーの招待券を頂きました。 その映画を見て、 この映画を応急仮設住宅の敷地内で屋外上映するアイデアに思い至った次第です。
芦屋市高浜町応急仮設住宅において約100〜200名の入居者を対象に、 同じ運命の船に乗り合わせた隣人達を再確認する意味を込め瀬戸内の夕べの一時を過ごすことができたら、 この映画にとっても素敵なできごとになるに違いないと思います。
是非上映の許可を頂くようお願いする次第です。
そして、 本当に夢のような屋外映画会が実現した。 台風一過の少し肌寒い夕暮れ時に、 松竹の尽力により本格的な映写機と立派なスクリーンが設置された会場で『瀬戸内ムーンライトセレナーデ』の上映が、 震災のシーンから始まった。 すでに半分ほどの人が移転していってしまった仮設住宅では少し寂しい観客数だったとはいえ、 映画にこんなすばらしい力がひそんでいることを改めて発見することができた素敵な体験だった。
時間と空間を超え今この現実が映画の中で流れ出し、 結果としてつらい現実の中にある心を癒し、 そして励ましてくれる夢のような時間を共有することができたのである(図9-15)。
4 星空の映画会――『瀬戸内ムーンライトセレナーデ』
私どもは、 南芦屋浜に住都公団復興本部が建設を進めている震災復興公営住宅に入居予定の被災者の方を対象に協同の暮らしづくりのトレーニングを進める実行委員会のものです。
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