育てる環境とコミュニティ
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6 暮らしの寸劇――第4回ワークショップ

 『9月7日(日)、 第4回暮らしのワークショップが開催されました。 今回は、 南芦屋浜団地の中の共用空間「コミュニティテラス」と「コミュニティプラザ」の使い方について話し合いました(図9-20)。

 各棟に散りばめられた共有空間と中庭にある集会所を使いこなそう!
 公営住宅に集会所があることを見たり聞いたりしてご存じの方もいらっしゃると思います。 南芦屋浜団地にも、 その様な集会所ができるわけですが、 今までとは少し違い、 LSA(生活支援員)の方がいたり、食事室や調理室が充実しています。ここではその集会所を「コミュニティプラザ」と呼んでいます。 また、 大規模団地でも向こう3軒両隣の関係を育めるように「コミュニティテラス」という共用のバルコニーのような溜まりが、 共用廊下やエレベーターホール、 屋上にあります。

 今回は、 このような居住者同士の関係を育む仕掛けとしての空間をどう使いこなしていくか、 また管理面を考えてどんな問題が起こるであろうかということを話し合いました。 そしてある日のコミュニティテラスでの出来事として寸劇を発表しました。 どのグループも迫真の演技で、 現実に日常起こりそうな問題、 そしてそれをどのように解決していったらよいかということがつかめたのではないかと思います。

 みなさんが撮影した「芦屋の宝物・私の宝物」を紹介しました!
 第2回ワークショップ終了後に、 芦屋のまちの誇るべきもの、 自分にとっての宝物の写真を撮ってきて下さいというお願いをして、 13名の方が素晴らしい宝物を撮影してきて下さいました。 今回、 ワークショップの中で楽しいコメント付のスライドと展示で紹介しました。 それぞれがとても素敵な写真と言葉の作品集になっています。 』

 

改行マークここに寸劇のシナリオを紹介し、 そこに込められた思いを振り返ってみたい。 本番ではたいへんな役者揃いで寸劇は大いに盛り上がった。 参加者の意識は、 この段階で「受け身的な意識」から「積極的な参加」に『変容』していると言える。

改行マーク一つ一つのドラマはどれも現実にコミュニティテラスで起きそうなことばかりである。 災害時の避難訓練のように実際にトラブルが起きた時にその対処方法を思い浮かべる時にこの寸劇はある種のイメージトレーニングとして役に立つのかもしれない。 まちづくりの失敗のシミュレーションをしてみること。 それがこの寸劇の効果だろうか?
 この段階で参加者は現実を「理解」し、 受け入れる(「受容」)ことを一歩先に進めトラブルを乗り越えていく態度を「共有」し始めている。 「受容的創造性」という言葉の意味する態度がここにある。

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