現在、 残っている入居者は精神障害者と、 虚弱のため復興公営住宅に当選しているものの移転することに強い不安がある人などである。 精神障害の方はケア付き仮設の最盛時、 前述の顕著な改善をみせた方である。 ケア付き仮設の廃止に伴う不安により、 また悪化し精神病院に入院。 いったんは退院したものの、 現在すっかりさびれたケア付き仮設で病状が悪化したまま不安な日々を過ごされている。 ケア付き仮設の恒久化を切望したにもかかわらず、 ついに実現には至らず、 援助員たちは「砂上の楼閣」の虚しさをかみしめている。
しかし、 98年5月25日付の神戸新聞は兵庫県がケア付き仮設と同様のグループハウス整備事業の新設を打ち出し、 尼崎市がいち早く導入を決めたことを報じた。 同日、 毎日新聞もトップ記事で神戸市が仮設住宅の一部を改修、 ケアが必要な高齢者・障害者のために、 ボランティアなどの支援を中心に、 24時間体制のグループホームに転用することを報じた。 芦屋市での今後の展開に期待したい。
3 仮設住宅の終息を迎えて
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