阪神大震災復興市民まちづくり支援ネットワーク
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1 復興市民まちづくり

「復興市民まちづくり」とは

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まちづくり協議会の流れ〈神戸市〉
 「復興市民まちづくり」とは、 震災後復興まちづくりに取り組む市民が主体となった活動全般をいう。 主な活動内容としては、 (1)まちづくり協議会を中心とする住民が主体となった復興まちづくり活動、 (2)被災した建物の共同化・協調化、 被災マンションの再建などの住民の取り組み、 (3)これら(1)(2)の活動を支援する専門家のネットワーク活動、 がある。


まちづくり協議会の活動

 震災前の被災地では、 神戸市においてまちづくり協議会の活動が行われており、 「神戸市まちづくり条例」にもとづく協議会は12地区が認定されていた。 これらのまちづくり協議会の多くは復興に向けた取り組みへの立ち上がりが早く、 日頃のまちづくり活動の重要性が再認識されることになった。

 また、 震災後には主に区画整理や再開発などの都市計画事業地区を中心にしてまちづくり協議会の活動が活発化し、 100以上のまちづくり協議会が被災地につくられ、 住民のまちづくり意向を集約し行政に提案する機関として重要な役割を果たしている。 また、 都市計画事業地区以外のいわゆる「白地区域」においても、 被災の大きかったいくつかの地域でまちづくり協議会が結成され、 地域住民が協同しながら復興に取り組むための組織として、 それぞれの地域の課題に対応した取り組みを行っている。


建物の共同化・協調化、 マンション再建

 今回の震災はインナーシティにおける被害が特に大きく、 狭小敷地、 接道不良敷地における建物再建が大きな課題となっている。 これを解決するための有効な手段として建物の共同化・協調化があり、 関係権利者がお互いに協同し、 権利を調整しながら再建を進めてきている。 また、 マンションも170棟以上が全半壊し、 所有者が再建組合等の組織を結成して、 権利を調整しながら再建を進めてきている。


支援ネットワークの取り組み

 震災後、 まちづくりプランナー、 建築家、 大学研究者、 弁護士などにより、 市民の復興まちづくりを支援する専門家のネットワーク組織が多く生まれ、 復興の推進に重要な役割を果たしている。

 これらのネットワーク組織は、 まちづくり協議会や建物共同化を通して被災住民への支援を実践しつつ、 定期的に経験・情報交流を行っているものや、 シンポジウムの開催や建替え相談などネットワークとして協同のとりくみを行っているものなど、 住民の実状や復興の情勢に即した様々な取り組みを行っている。

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