4番目

《棚はお客が作る》

 一人の書店人が持っている商品知識など、 たかが知れている。 溢れんばかりの書籍が流通している現在、 10万アイテムを知っている書店人がいたらお目にかかりたいものである。 集客力のある書店の棚が優れているのは、 物理的な棚の多さもさることながら、 その書店を訪れる客が売れる本を教えてくれるからだ。 1カ月に3回転する本があれば、 フツーの書店人ならそれが売れる本であることに気付く。 売れるとわかれば関連図書に目が向く。 関連図書に目が向けば品揃えする。 品揃えすれば客が来る。 売れる。 あとは連鎖反応である。

 とにかく客の購買動向には常に気を付けるべきだ。 お客こそ品揃えの先生であることはいつも頭に入れておいた方が良い。 確かにブームは作られることもあり、 作られたブームのなかで消費行動を起こすこともある。 しかし基本的には自店のお客が何を買うのか、 自店の商圏のなかで判断することが大切だ。

 昨日、 新刊を棚に入れた。 そして今日棚を見たら本が消えた。 「万引き?」そんなばかな、 「売れた」のだ。 その売れた本から想像力を発揮して、 次なる売れ筋を発掘しよう。

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