29番目

《書店に行こう》

 毎日毎日本に囲まれていると、 休みの日くらい本のない世界に行きたいと思うのが人情だ。 でも自分の店に並んでいる本だけが、 本の世界ではない事を知ろう。 そんなことわかっているという声が聞こえてきそうだけど、 やっぱり頭の中だけではなくキチンと身をもって知っておくことが大切だ。 だから、 たまには仕事の帰りとか休みの日には書店に行ってみよう。 そこには別の世界があるはずだ。 自分の棚のほうがよかったり、 その逆もある。 自分の世界だけに閉じこもっていると、 外の世界が見えにくくなるものだ。 たまには、 ほんとにたまにでいい、 他店を見にいくのはいろんな意味でいい刺激になると思う。

 新刊なんかでも、 入っている書店、 またまだ入っていない書店があったり、 品切れ重版中になっているはずの本がドカーンと山積みになっていたり、 気の効いたミニコーナーがあったり、 それに自分の店では文芸のエッセイの棚にあるのに、 その店では料理の本と一緒に並んでいたりとか、 いろんなことがあるはずである。 自分の店にない本を読者から聞かれて、 他店の棚の場所と在庫を教えてあげるというような強者もいるけど、 そこまでしないまでもやっぱりチョットは他の店のことも知っているほうがいい。 店員の態度やら、 店の清潔さなんかも見る余裕があれば最高だ。 近所の店とバッティングするような品揃えも避けられるし。

 休日には、 恋人と一緒にちょっと知ったかぶりを発揮しながら、 書店巡りを楽しむというようなデートもいいのではないでしょうか。 え?今どきそんなもん流行らない。 そりゃそうだね。

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