本を読むということは、 ひとつの本からさらに翼を広げ、 次々と世界を広げて行く行為である。 この場合未知の世界へ飛び込むわけだから、 関連図書探しは読者にとって大変な作業である。 そこでチャンとその周辺図書を並べてくれている書店があると、 これは実に気が効いている。 その分野をよく知っている人なら当たり前の本でも、 初めてその世界に入って行く読者にとってこうした気配りはうれしいものである。
さてこの業界の悪いところは、 あるテーマの本がヒットすると次から次へと同じような企画の本が出版されることである。 書店もまた2匹目のドジョウを求めてその本を置くことになる。 読者が欲しいのは類書ではなく関連図書である。 類書を置くことと関連図書をおくことは全く意味が違う。
関連図書探しのコツは参考文献の欄は勿論のことであるが、 後書きや解説のページが結構情報を提供してくれる。 それに新刊の場合書評に載ったら必ず目を通すように。 結構ここにも商売のネタが潜んでいる。 1冊本を売ったらもう1冊買わせる、 ここがコツ。