72番目
《平台の使い方》
平台に乗せる本の量はひとつ前に書いた。 平台は、 店の第一印象を決める重要な要素をもっているというようなことも以前に書いたと思う。 では具体的にこれをどう使うかだ。
まず台の向かって左側に重点商品を積む。 中央ではない、 左側だ (左端という意味ではないよ) 。人間の目は、 まず左側に注意を向けるようになっている。 自分でも試してほしい。 たまに中央から見る人がいるが右側から見るひとは極めて少ない。 棚だってそうでしょう、 左側から順に陳列しているはずだ。 テレビやラジオの電源スイッチの多くが左側についているのは 、人間の目が最初に見る左側にあったほうが便利だからだ。 というわけで、 平台の商品は左側から右側へむかって、 関連書籍が流れるように並ぶのが理想である。 右側から左側へ流れるラインは集中力を欠くのでやめたほうがいい。
それから、 新刊がドーンと入荷したので平台を一挙に総変えしてしまう人がいるけど、 これもやめてね。 売れている、 または売れるかもしれないという判断で自分で積んでいる平台の商品なのだから、 新しいものが来たからといって、 すっかり平台の商品を入れ換えるのはチョット無責任だと思うし、 新しいものが現在平台に乗っている商品よりよく売れるという保証はないのだ。 やっぱりここはじっくり考えて平台の構成を考えるべきだ。 平台で売れている商品の関連図書の新刊だったら、 迷わず平積みだし、 平台の構成上、 ちょっと不似合いな商品だったらご遠慮願うしかないわけだ。 ご遠慮願った本が思いのほか好評だったら、 そのときはそのときでその本を中心とした商品構成を考えればよろしい。
言っておきます。 平台はたくさん配本があった本のストック場所ではありません。
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