1冊ではあまり感じないけど、 10冊も持てばその重さを実感する。 この重い本を持って棚から棚へ移動して本を棚に収めていくのだから、 体にかかる負担は大きい。 特に手首にかかる荷重は極めて大きなものである。 何故なら手でつかめる本の量はせいぜい3冊、 だから10冊ほど持つ場合は手の平に乗せることになる。 手の平に乗った本は腕で支える、 このときの手首の角度は90度ぐらいになっているはずである。 たくさん持てば持つほど手首はその重さに耐えられず、 その角度は75度くらいになっている。 文章にするとチョットわかりにくいけど、 とにかく手首を痛める書店員が多いのは、 こうした無理な手首の使い方によるものだ。 それにこの無理な姿勢のまま棚の間をウロウロ、 ウロウロしているから余計に負担がかかるのだ。
これを解決するには、 まず本を持つ前に、 本を収める順番どおりに、 本を積み上げることだ。 棚の前を行ったり来たりしなくてすむように、 本を仕分けることだ。 当然どこに何を収めるべきなのかを把握しておかなければならないので、 本の場所を覚える訓練にもなる。 とにかく本を持って棚の前をウロウロするのはやめよう。
それから、 やる気のある人ほどそうなるのだけど、 本を目一杯抱えるのもやめよう。 特に女性の場合、 力自慢はあまり恰好のよいものではない。 手首と腕と体で軽く支えられる本の量程度にしたほうがいい。
文章ではちょっと分かりにくいので、 実際にこれを読みながら本を持ってみてください。