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《取次店って何》

 取次店って何、 と聞かれて、 「毎日、 本を運んで来る運送屋さん」 と答えたら、 それはバカヤローである。 たいへんな間違いである。 取次店は書店の仕入先であり、 販売会社である。 決して運送屋さんではないのだ。 だけど毎日本を送ってくるだけだし、 取次店に注文するより出版社に電話したほうが確実に本は手に入るし、 やっぱり取次店は本を運んでいるだけのように見えてしまう。 でもそう見えても、 取次店は出版社から本を買って、 書店に販売している販売会社なのである。 これは決して誤解してはいけないことなのである。

 取次店には、 取次店が出版社から買った本がたくさん在庫されていて、 書店からの注文に即座に対応できるようになっている。 そして万一在庫がない場合は、 すぐに出版社に注文を出して仕入れている。 この仕組みは、 コンピュータを使って随分とシステム化されているのは皆さんご存じのとおりである。 取次店は書店の注文に応えるべく、 とてもガンバッているのである。
 でもやっぱり取次店が運送屋にしか見えない人は、 取次店は、 注文を取って本を持って来てくれるけど、 一部の企画物を除けば 、販売促進をしていないとか、 こんな本を置いたらどうかとか、 こんな品揃えはどうかとか、 こまめに新刊の案内をしたり書店の販売をサポートいるように見えないからそう思ってしまうのだと思う。 とりあえず本を持ってきてよ、 くらいにしか取次店を見ていないからだと思う。
 取次店には出版情報が集中する。 これからどんな本がでるのか、 売れ筋は何か、 どんな本を在庫しているのか、 どんな本を売りたいのか、 わからないことはドンドン質問しよう。 きっとやさしく答えてくれるはずだ。
 取次店は運送屋じゃないのだから。

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