どんなに店が大きくても、 100%お客さんを満足させられる店なんてない。 100%の品揃えなんて不可能だからだ。 この話に出て来る店だって、 多くの場合お客さんを裏切っているに違いないのだ。 だけどお客さんを裏切らないよう、 機械まかせの仕事や紋切り型の応対は極力押さえている。 これを支えているのは、 お客さんのこの地区での最終到達点であるという自負だ。 うちの店にないものが他の店にあるはずがないという自信だ。
ぼくは、 これを自信過剰だなんて思わない。 10坪なら10坪の、100坪なら100坪の店の自負がなければ仕事なんて続けられないし、 読者はそんな店の雰囲気をチャンと分かってくれるはずだ。
こんな話で感心してしまうなんて、 ほんとはおかしいのかもしれないけど。