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北海道の小樽を出て約２０時間後、
フェリーは新潟港に着いた。
１時間半の停舶時間の内に日暮れの時間を迎えた。
デッキから港風景の写真でも撮ろうと
カメラを持って船室を出ると、
黄金色の海が僕を迎えた。
その日の新潟は台風が過ぎた直後で、
夕焼け空は見るものを圧倒するような輝きだった。
船尾に向かって撮影ポイントを探しながら歩いて行くと、
女性が１人、ボーと夕焼けを見ている姿があった。
その後ろ姿と風景があまりに絵になったので、
望遠ズームでそっとシャッターを何回か切った１枚がこれ。
その半時間後、とっぷりと暮れた新潟港を船が出る時、
港では大きな花火大会が行われた。
美しい花火を見ながら船は、
舞鶴に向かって滑るように海を走りだした。
ポジフィルムと一緒においていた当時の日記を読んでいると、
出会った人の人生を僕にいくつも触れることができた、
２昼夜の船の旅だったことを思い出させた。
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'91.20th.Aug 18:40 頃 新潟港（新日本海フェリー甲板にて） |
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