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為替と株の動きについて

(コメント)

ここで紹介するVolatility SmileSpaceを使って計算しました。データには日経平均の終値を用いました。

 

1998年7月24日 金曜

 Moody's が円建て債券の各付下げを検討しているというニュースで為替は一時、142円台になり、株も下落した。確かに、日本企業の海外での生産力、保有資産、外貨の残高などを考えると、納得できない点もあろう。が、ムーディーズには、もっと別の尺度があるため、格下げを考えているはず。 ムーディーズがブリッジ・ニュースに語った情報によると、今年の4月3日に日本の為替レートを「安定」から「マイナス」へと見通しの変更をして以来、日本経済には何ら回復の兆しが未だに見られないため、格下げを検討し始めたようだ。

 バブルの時期、アメリカは財政と貿易の面で「双子の赤字」で悩んでいた。国際分散投資などという観点から、国別に投資リスクをまとめた表が国際金融関連誌などに掲載されていた。日本がもっとも安全な国で、アメリカは4番目とか5番目であった。が、今はそうではない。相次ぐ金融機関の破綻によって、国としての信用が崩れているわけであるから、保有資産や生産力などとは別の次元において、円建て債券は評価されているのであろう。ただ単におカネを持っていてモノを作っているからといって、投資リスクがないわけではない。証券が評価されているのであって、おカネの量やモノを作る力ではない。円建て債券に投資するとき、どのくらい安全といえるのかが問題なのである。


1998年6月30日 火曜

 日本興業銀行がデリバティブ関連業務を柱とする興銀フィナンシャルテクノロジーを設立。資本金は興銀の100%出資で1億円。一橋大学の刈屋教授が本年10月より理事に就任予定。

デリバティブこそ、邦銀が蘇るなのである。


1998年6月26日 金曜

 円相場は弱気である。円はますます安くなると思われる。以下、Bridge Newsを参考に、まとめてみた。

 中国元(yuan)の切下げに対する不安、長銀問題、ドルの品薄状態、市場介入を一時的なものとする見方などから、来週の円相場は150円台に突入するというセンチメントがある。シカゴの先物ブローカ・レフコ社のアナリストは、「経済は円安であるべきとみている」とコメント。クリントン大統領の中国訪問に関する為替市場での思惑はすべて「ぶっとんだ」。中国とアメリカが円安を進めるための対策を打ち出すことはないだろう。そもそも、先週の市場介入においても、中国がなんらかのインパクトを市場に与えたとは思われていない。


 

1998年6月25日 木曜

 クリントン大統領の中国訪問の時ではあるが、外為市場では相変わらず円安が進んでいる。米国のサマーズ財務長官は日本の経済を「問題視」しており、金融システムの緊張は高まるばかりとみている。自民党からは、邦銀の数が現在の半分になれば貸し出しも半分になるが、外資系金融機関が高い預金金利を出すことになれば、ビッグバン後、日本は現行のような簡単な金融政策を維持していくことはできなくなるという声もある。


日経平均(終値)の推移(1997年9月1日から1998年6月23日まで)

作成日 1998年6月24日

 赤線はブラック・ショールズ式を使って計算した日経平均終値のトレンド線である。

 また、ブラック・ショールズ式では、ボラティリティーが一定で変動しないことを前提としている。1997年9月1日から1998年6月23日までのボラティリティーの推移を一カ月毎に見ると、この前提条件が満たされていないことがわかる。このように、ボラティリティーは不安定なのである。したがって、日経平均を読むときに、もっとも重要なポイントはインプライド・ボラティリティーなのである。

 インプライド・ボラティリティーK's SoftSpaceを使えば、株価、行使価格、短期金利(CD3カ月物など)、残存日数を入力するだけで、さっと計算できます。東京の千代田書店(茅場町 Tel 03-3666-5355)または大阪の北浜書房(大証の前 Tel 06-221-0586)にて店頭販売しております。また、Eメイルを下されば、詳しい資料と注文書を郵送します。K's SoftEメイルは、kenneth@mbox.kyoto-inet.or.jpです。送料は、一回の注文につき全国一律¥1,000です。ぜひ、この機会にお買い求めください。

 


1998年6月24日 水曜

 Bridege Newsによると、大蔵省が先週の通貨会合についてコメントを避けたことをきっかけに、円相場は下落。不良債権問題の迅速な解決への堅調な動きはないと、市場の見方は冷静。やはり、不良債権の情報公開ならびに処理の具体的な方法にもっと説得力がないと、円の価値は下がる一方と思われる。アメリカが80年代の不況、高失業率、S&L(預金と貸し付けの専門銀行)の破綻などを乗り切った背景には、どんな秘訣があったのか。そのひとつに、資産の証券化と流動化がある。資産担保証券(asset-backed securities)の果たした役割を検討すべきであろう。

1998年6月23日 火曜

 日経平均のボラティリティーの微笑み

終値=\15054.60


1998年6月23日 火曜

 今、外国為替市場でディーラーが頻繁に耳にする言葉が「受け皿銀行」であろう。経営が破綻した銀行の資産と預金を引き継ぐための公的銀行のことである。英語ではbridge bankという。しかし、言葉だけが独り歩きしているのではないか。英字ニュースなどをインターネットで見ていると、日本がどのように不良債権を処理するかが最大の焦点となっており、案や構想ではなく、具体的に何時、どのように金融システムを再生するかを投資家は知りたがっている。bridge bankは、直訳すると「橋渡し銀行」である。ようするに、国際市場は日本の不良債権対策を一時的な対症療法としかみていない。

1998年6月22日 月曜

 日経平均のボラティリティーの微笑み

終値=\15309.09

 

 


1998年6月22日 月曜

 19日のニューヨーク市場で、ダウは100ドル下げ、8712.87ドルで引けた。この日はtriple witching dayと呼ばれ、個別株オプション、株価指数先物、株価指数先物オプションの満期日である。が、商いは薄く、ボラティリティーも高くはなかった。週末の東京での緊急通貨会合を睨んでの展開となったからである。

 円安には、歯止めがかかったようにみえるが、市場関係者によると、円安に歯止めをかけているのは、先週の半ばに米国債が買われたためである。今後の債券相場を懸念して、シカゴの債券先物市場では、7月物主要銘柄のプットに(行使価格122-00)大量の買い注文が入った。このため、プットの売り手はヘッジのため、先物市場で債券を売り建てている。米連邦準備局が公定歩合を引き下げれば、ドル売りとなるが、リブリン副局長は「米国の経済が好調なときに、金利の引き下げは考えられない」と発表した。これに対し、市場は何の反応も示さなかった。

 CBSニュースによる取材で、ルービン財務長官は、「アジアにおける経済問題の早期解決は見込めない」とコメントした。東京での緊急通貨会合から、あまり大きな成果は始めから期待されていないようだ。多くの(外人)アナリストの見方は、「日本はこれまでに何度も経済を再建する機会を与えられた。にもかかわらず、結果が何もでていないではないか」という、不信感である。


1998年6月21日 日曜

1998年6月19日 金曜

日経平均のボラティリティーの微笑み

終値=\15267.98

 8月物の行使価格13500円のコールは、オプション料の本質的価値りも安いので、インプライド・ボラティリティーをゼロとした。オプション料は時間的価値と本質的価値から成り立っている。コールの本質的価値(intrinsic value)とは、日経平均から行使価格を引いたものである。したがって、¥15267.98-¥13500=¥1767.98である。これは、市場価格の¥1460よりも大きい。コールの市場価格は本質的価値以上でなければならない。8月物には、時間的価値がじゅうぶんにあるからである。今、8月物コールが極端に割安なので、買い場ではあるが・・・

 プットはコールに比べると、かなり割高となっている。やはり、市場には下落に対する不安感がある。景気回復対策と銀行の不良債権問題の処理がどのように実行されるかに、今後の相場の動きはかかっている。

 米国のサマーズ財務副長官は昨日(20日)の通貨会合において、円通貨の価値は市場での信任(credit)によって維持されていることを強調。邦銀が抱えている巨額の不良債権は日本の通貨であるYEN(\)に対する信用の低下をもたらしたわけだ。が、これが日本全体の経済力の低下に、そのままつながるのだろうか。確かに、ジャパン・プレミアムと円安によってYEN(\)の国際金融市場での価値は落ちてはいるが。

 日本の株式相場に限っていえば、今は弱気である。が、オプション・先物の素晴らしさは、相場がブル(強気)であろうと、ベア(弱気)であろうと、儲けるチャンスが必ずあるということ。また、相場には商品もあるし、海外投資もある。

 最後に一言。あせるな、・・・

相場は明日もある。 


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