2025(令和7)年



前年の2024年は、日本も含め世界各国で重要な選挙が行われました。というわけで、今回のテーマは、選挙速報で見かける画面をパロディにデザインして取り入れました。得票数を示す棒グラフをどう表現しようか思いつかなかったところ、各イベントの画像を貼っていたらひらめいて、画像の横幅をそのままグラフのように見せることで解決。各イベントごとの内容は基本的に書いてあるとおりですが、スペースの関係上言葉足りずの箇所を補足すると、3番と5番はいずれもウルトラマラソンに出場したということ、6番は町内会の夏祭りで前年に引き続き仮装して登場(ただしサルからバナナにチェンジ)ということを示しています。ちなみに、佐渡ヶ島が世界文化遺産に登録されたのですが、家族旅行を企画したのはそれがきっかけではなく、同島出身のYoutuber動画を見ていた子供らが前から行きたいと言っていたのがようやく実現したもので、たまたま登録が決まったタイミングに重なったものであります。

あとはいつものパターンですが、オリジナルで手描きしたのは白蛇のイラストのみ。これも2000年の作品を流用してやろうかと思いましたが解像度のよいものが残っておらず、今回唯一といっていい手描きのイラストとなっております(の割にはかなり雑)。時事ネタのサムネイル画像は左から順に、台湾総統選(2024年1月、民進党・頼清徳氏Win/国民党・侯友宜氏Lose)、英国総選挙(2024年7月、保守党・スナク前首相Lose/労働党・スターマー党首Win→新首相に)、衆議院総選挙(2024年10月、与党(自民・公明)Lose→過半数割れ少数与党に)、大リーグ・ドジャーズがワールドシリーズ制覇(2024年10月)、横浜DeNAベイスターズが下剋上で日本一(2024年11月)、米大統領選(2024年11〜12月、共和党・トランプ氏Win→次期大統領へ/民主党・ハリス副大統領Lose)という感じになっております。左下、いつものマスコットキャラには選挙イヤーということで投票用紙を持たせました。

さて、2024年の幕開けは元日に能登半島地震が発生し、お正月気分も吹き飛ぶ状況でした。翌日には羽田空港で被災地支援のための海保機が滑走路に誤侵入し、着陸してきた日航機が衝突する事故が発生、日航機側乗客乗員は奇跡的に全員生還しましたが、海保機側では1人を除き皆死亡しました。また、小林製薬のサプリ「紅麹」で健康被害が発生し、複数名の死亡者まで出ていることが続々判明、創業者一族は渋々会社を去ることとなりました。米大リーグでは、大谷翔平選手の通訳だった水谷氏がギャンブル依存症となっており、大谷選手の口座から金を盗んでまで賭けていたことが判明し、世を驚かせました。その大谷選手、当該シーズンからドジャーズに移籍しており、スキャンダルをものともせず打者として大活躍(※右肘手術後のため、投手は封印)、ホームラン王のみならず、前人未到の50-50(本塁打50本、50盗塁。最終記録は54本・59盗塁)を達成、ドジャーズのワールドシリーズ制覇にも大きく貢献しました。ちなみに、日本のプロ野球ではセ・リーグが巨人、パ・リーグはソフトバンクがリーグ優勝したのですが、日本シリーズに進出したのはリーグ戦3位の横浜DeNAベイスターズ、何とソフトバンクを破って26年ぶりの日本一となりました。ちなみに、26年前の年賀状にも同チームマスコットキャラがちらっと載っております。

年賀状時事ネタには画像として載せきれないぐらい、この年には世界でたくさんの選挙がありました。上記で既に揚げた以外に主だったものを時系列に列挙すると、2024年2月:インドネシア大統領選、2024年3月:ロシア大統領選、2024年4月:韓国総選挙(少数与党に転落、国会運営が立ち行かなくなり、その後の尹大統領の戒厳令騒動へつながることとなる)、2024年5月:イラン大統領選(前大統領のヘリ墜落死に伴うもの。改革派候補を次々やめさせ一人だけ残していたらその改革派が当選)、2024年6月:インド総選挙、欧州議会選挙(極右伸長)、メキシコ大統領選(同国史上初、女性のシェインバウム氏が当選)、フランス議会総選挙(マクロン大統領による破れかぶれ解散、極右・極左が台頭するも、どれも過半数を取れない状態に)、2024年9月:自民党総裁選(裏金問題を受け岸田首相が不出馬、多数乱戦の結果、非主流派の石破氏が総裁となり、即衆議院を解散。結果は既出のとおり少数与党に転落)、ジョージア議会選挙(親欧米の世論と違って反欧米・親露が多数派となり、その後親露の大統領も就任して大揉め)、2024年11月:ルーマニア大統領選(無名の候補がTikTok工作により当選してしまい大混乱)、兵庫県知事選(パワハラ疑い等で県議会から不信任決議を受け失職した斎藤知事が、なぜかSNSの力で出直し当選、オールドメディア・マスコミの情報とネット情報のいずれが正しいのか混沌)、といった状況でした。

そのほかまだ書ききれていないこの年の出来事を拾えるだけ拾っておくと、北陸新幹線の金沢〜敦賀間が延伸。新紙幣が何と20年ぶりの登場、一万円は諭吉から渋沢栄一へ変わることとなりました。また、年賀状での採り上げは東京以降封印となっているパリ五輪・パラリンピックでは日本勢もなかなかの活躍。SNSで闇バイトに誘われる若者の事件が急増、それも特殊詐欺の受け子から押し入り強盗という荒っぽい手口に変化し、トクリュウ(匿名・流動性グループ)型での犯罪のため首謀者が捕まらないという歯がゆさ。ノーベル平和賞を日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が受賞。科学系では、月探査機SLIMがずっこけながらも月面軟着陸に成功、H3ロケットも初号機の失敗から立ち直って2号機・3号機は打ち上げ成功しましたが、民間の小型ロケット「カイロス」は二連続で成功ならず、イプシロンSでは燃焼実験で大爆発と不運な局面もありました。

さらに海外に目を向けると、既出のトランプ次期大統領ですが、2024年7月演説中に銃撃を受け、耳を負傷したものの奇跡的に死を免れました。これで大統領選は決まりかと思いきや、高齢のバイデン大統領は次回選挙には出ないと方針転換、副大統領のハリス氏が大統領候補に代わり、意外と善戦してこれはまたもつれるのかと思いきや結果は結構な大差でした。なおトランプ氏の年賀状登場は4年ぶり4回目、時事ネタ系ではおそらく最多。2024年4月には台湾で大地震、一度訪れた地だけに気がかり。ロシアのウクライナ侵攻は依然として一進一退、ウクライナ側がロシア領内に逆侵攻をかけたり、北朝鮮兵がロシア側に加わったりもしましたが大局は変わらず。ただ、従前中立国だったスウェーデンがNATOに加盟。イスラエルのガザ侵攻も世界世論の非難をよそに人道に外れた攻撃を継続、シリアでは長年続いたアサド政権が、ロシアの支援が弱まった隙を突かれてアサド大統領はロシアへ逃亡、空白地帯となった同国を反政府勢力がまとめて復興に持っていけるのかが課題。中国では日本人児童が刺殺される事件が発生、それ以外にも憤懣やる方のない者による無差別大量殺人事件が複数発生、彼の国にも不満のマグマが溜まってきているのかと感じさせられました。

ネット関係では、前回登場しているポストX(Twitter)候補の「Threads」に続けとばかりに、2024年2月「Bluesky」がそれまでの招待制から自由参加可能なオープン化がなされ、そして2024年12月には我が国から「mixi2」(かつてのmixiとは互換性のない新規の別モノ)までもが登場し、さながら戦国時代の様相であります。ただし、なんだかんだ言ってもXに取って変わるようなことは今のところなく、イーロン・マスク氏の度重なる"改悪"に文句をたれつつも利用者数の大幅減にはなっていないようです。そのマスク氏、トランプ次期大統領と組んで今度は国家もぐちゃぐちゃにしそうな勢いです。やれやれだわ。


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