視覚についての実験

 − 盲点,ベンハムのコマ,周辺視野−



平成10年11月22日、23日に京都市青少年科学センターにて青少年科学の祭典京都大会が行われた。 私はここで上記のように視覚についての実験を行いましたので報告します。

1.どんな実験なの
 眼を開けるとそこにはソファー,電灯,窓,時計等が見える。これは物に当たってはね返ってきた光が眼のレンズを通り光を感じる網膜で像を結ぶ。ここから脳に信号が送られようやく見えたという事になる。つまり眼と脳が一体となって私たちは物体を見ているのである。実験では眼に盲点があることを確認したり,周辺視野の限界をテストしたり,回転する白黒模様の円盤から色が出てくることを確認しこれらの実験を通して視覚について考えようというものである。

2.実験のしかたは?
A 盲点があることの確認


方法
@ 左眼を閉じ右眼で●印を真正面から見る。
A ●印を見ながらゆっくりと顔の方に近づけたり遠ざけたりするとアンパンマンが消えるところがある。
B 左眼についてはアンパンマンを逆さまにして同じようにやってみて下さい。
この画面上でもできます。

 アンパンマンが消えた理由

アンパンマンが見えないのは眼の網膜がないところ(盲斑(視神経の集まったところ))にアンパンマンの像が写っているためである。網膜がないので光が感じられない。

                 
B ベンハムのコマを作ろう。 

白黒模様の円盤を切り取り、中心にマッチの軸を突き刺します。これを回転させると色の帯が見えてくるのを確認します。(白黒なのに回転させると色が見えるよ)
 

なぜ色が見えるのか?
 これについては眼はどのようにして色を感じているのかを考える必要があります。色を感じる細胞は錐体(すいたい)細胞と呼ばれ、3種類の色(赤・緑・青)を感じます。この細胞が反応するまでの時間(潜在時間)や細胞が興奮している時間(反応継続時間)が異なるため起こるらしい。まだ、説明が付かないことがある状態です。皆さんも考えてみて下さい。

C周辺視野
(眼のどの部分までが色や形を感じるのかをテストします。)



厚紙を切って大きな分度器のようなものを作ります。とっては紙コップを使っています。 細長い紙に色の付いた形(三角形、丸、星形、正方形)がかかれており、これを動かせて色や形が感知できる範囲を調べます。
この写真では左眼を閉じ、右眼は紙が立ててあるところを見続けているところです。
そして、色が付いた(緑色のぺけ印)短冊を移動していきます。すると、急に緑色がなるなる(黒になる)ところがあります。
赤色、青色で再度試して下さい。色が見えなくなる(形だけ分かる)位置が色によって違うことが分かります。
この実験によって色を感じられる細胞が多いところと少ないところがあることが分かります。




分度器を作らなくても手でこのようにしてもできます。右眼を指に集中します。 そして短冊を移動させます。


3.気をつけよう
 長時間も見続けると眼が疲れ頭が痛くなったりします。休憩をとりながら実験を行いましょう。
4.もっとくわしく知るために
 出典:アリスの猫の秘密(視覚と錯覚) 丸善株式会社



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