竹集成材によるテーブル2 -生活の中心にあるテーブル-

シンクを組込み、夫婦二人を中心とした食事や団欒と、調理等の家事仕事を生活の中心に据えることを意図したテーブル。
食事を楽しむ前後の準備や後片付けも快適にこなせるよう、無駄のないコンパクトな動線設計が成されています。
これまではシンクと食卓を一体にするためには、立ち仕事のためのワークトップの高さと、食事のためのテーブルの高さには、10cm以上のレベル差が生じるという問題がありましたが、テーブルに載せるスタイルのシンクの採用により、視覚的にも実用的にも違和感のない理想的なテーブルが完成しました。
シンクは洗い物だけでなく、調理や下ごしらえなどを効率よくこなすことのできるつくりになっており、サイズがw900 d760と、通常の住宅用のシンクよりもゆとり(あるいはヴォリューム)があることから、テーブルの形態や材質の選択には、シンクの彫刻的な形状と金属が持つ存在感とのバランスに配慮しておく必要がありました。
竹集成材は重厚なステンレスとの相性に優れ、多少の水跳ねに対しても皮膜性の高い塗装を施すことで、実用性を確保しています。食卓のそばにシンクがあることで、小まめに手入れをする習慣が身に付けば、限られた労力で気持ちよく暮らすことができます。

① ステンレス製のシンクを支える脚は、給排水の配管を取り囲むように「コの字型」にしっかりと固め、どっしりと重石のようにシンクが載っている。一方、食卓側の脚は膝元の邪魔にならないよう、最小限の支持に抑えて全体の均衡を保っている。
② シンク前面の脚元は、テーパーをつけてセットバックされており、作業性に優れている。
ステンレス製の前面パネルには、布巾やタオルを掛けることのできる幅広のバーが設えてあり便利。ここもパネル面にテーパーがあることが、使いやすさにつながっている。パネルを取り外すことで、配管部のメンテナンスが可能。
③ 金属らしい重厚で滑らかな質感と、竹集成材だけが持つ硬質で繊細な表情の対比が美しい。
このシンクは通常のシンクよりも底面が高い位置にあり、作業の際の腰への負担が少ない。逆に周囲を囲む縁が高いため、水跳ねを抑えることができる。デザイン面で優れているだけではなく、誰にでも使いやすい高い実用性を備えている。

サイズ W2,350×D950×H690
H890(シンク含む)
素 材 天板:竹集成材 チタンUV塗装
(縦積層交差12mm×3層)
脚 :竹集成材 チタンUV塗装
(縦積層15mm×2層)
制作:㈱アウラ
シンク:トーヨーキッチン&リビング㈱
PUTTON(プットン)

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