竹集成材によるテーブル

竹集成材の存在を知ったのは、優れたイタリア人デザイナーの手によるプロダクトをみてからでした。それは、これまでの竹製品とは明らかに異なるデザイン手法のように思われたのです。しかし、そこには国籍や育った文化の違いこそあれ、どこかに接点のようなものが感じられ、日本人の感性による竹集成材のプロダクトを手がけることにしました。
竹集成材の表情は繊細で多彩なのですが、一方で木材よりも硬質でシャープな一面も持ち合わせています。これは、竹の表面と断面との性質の違いが明確に集成材の仕上がりとして現れる点に関係があり、そこに大きな魅力があるようです。しかし、その魅力ある表情は、そのまま竹本来の持ち合わせた調湿機能を意味し、湿度の変化による「反り」や「割れ」にもつながる可能性があります。
そのような竹集成材のデリケートな性格があってこそ、硬質ななかにも、どこか繊細で美しい表情をみせるのではないかと思えるのです。

▼ 竹集成材によるテーブル 1
町家に椅子座の生活を取り入れた場合

▼ 竹集成材によるテーブル 2
生活の中心にあるテーブル

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